タイトル通りです。明日の2023/5/16は大藪裁判の第七回の公判。
物議をかもしている今回の裁判ですが、WEBから学習できるGoogle Bardにいろいろ聞いてみようと思います。念のため、引用部はすべてAIの回答であり、改変などはしていません。明らかに間違っている部分は枠外でツッコんでいこうと思います。なお私の話もですが、AIの回答も長いので、興味がある部分だけでも読んでいただけると幸いです。
大藪裁判について学習してください
意外と大麻肯定派なようですBardくん。ただし、現在の大麻取締法は使用については言及されていません。
本件が、日本におけるどのような権利侵害となるか、考察してください。
「過度に厳格な罰則を設けており、比例原則に反している可能性があります。」わりときちんと考察してくれていますね。ですが権利侵害について少し的が外れているような気がします。少し質問を変えてみます。
大藪裁判が、国際的に見て、どのような人権を侵害していると考えられるか、考察してください。
身体の不可侵性について、という部分が増えました。これは直接的ではないかもしれませんが、結果として、ということでしょうか。もっと質問を具体的にしたほうが良さそうです。仮定を入れて考察してみてもらいます。
大藪裁判において、大藪氏が医療として大麻を使用したと陳述した場合、大麻取締法は患者の権利を侵害しているか、考察してください。
Bardくんは国際的に見ても概ね正当な人権感覚を持っているようですね。日本では患者の権利は制定されていませんが、G7ではこの患者の権利が憲法で明記されており、医療大麻の制限は、患者の権利の各種に抵触すると考えられ、医療手段として認めるべき、少なくとも厳罰はすべきでない、という考え方が一般的です。
日本の大麻取締法が、国際的な人権において、患者の権利を侵害しているか、あなたの考えを教えてください。
「私は、大麻取締法が患者の権利を侵害していると思います。」人権感覚は、日本の政治家よりも高そうです。これ以外でも鑑みられますが、Bardくんは大麻肯定派のようですね。
では大麻取締法の問題点について、考察してください。
なんとBardくん、大麻取締法は改正または廃止されるべきだと思っているそうです。
なぜ、大麻取締法が改正または廃止されるべきだと考えたのか、その理由を教えてください。
第五はアメリカの話が少し混ざっていますね。ですが改正すべき理由については、世界標準の一般的な感覚を持っているようです。
日本と限定して、少し角度を変えてみます。
日本の大麻取締法は、ハームリダクションの観点から見て、どのような問題があるか、考察してください。
「大麻の所持や使用に対して、厳しい罰則を科しているため、不必要に人を犯罪者にしている可能性があります。」これは今回の大藪大麻裁判にも言えることです。
「これらの問題を解決するためには、大麻取締法を改正し、ハームリダクションの原則に基づいた新しい法律を制定する必要があります。新しい法律は、薬物使用者の健康と安全を第一に考え、薬物使用者に対する偏見や差別をなくすことを目的とする必要があります。」
世界的な人権感覚を持ったAIからも、日本の大麻取締法は薬物使用者に対する偏見や差別を助長していると考えられているようです。
日本では、大麻使用罪の制定について議論されていますが、これは世の中にどのような影響を与えるか、考察してください。
影響を与えるか、と聞いただけですがBardくんは使用罪の制定に明確に反対してきました。これは面白くなってきました。
大麻使用罪を制定するメリットはありますか
大麻使用罪の制定は、日本の社会に悪影響を及ぼすだけです。
大麻使用罪の制定は、日本の社会に悪影響を及ぼすだけです。
大事なことなので二回言いましたが、Bardくんの意見は
「結論として、大麻使用罪の制定にはメリットはありません。~中略~大麻使用罪の制定は、日本の社会に悪影響を及ぼすだけです。」
とのことです。
その他の考察においても、歴史を考察しての結果と見受けられます。ここまでAIが断定的に決断するのは、ちょっと珍しいかもしれません。
ちょっと質問が脱線したので、大藪裁判に話を戻していきます。
第七回までの公判において、裁判所の判断に違憲性の疑いがある部分を考察してください。
違憲性についての考察意見は述べていませんね。あくまでもネットから拾った情報で説明してくれているだけです。これはもう少し聞いてみましょう。
違法収集証拠とはどのようなものですか
警察の証拠収集に違法性があるとは考えたくもないことです。しかし、日本の警察機関は、自分たちの正義を通したがるあまり、このような違法証拠収集をしているのでは、と見受けられる部分があります。これは人権侵害であり、えん罪を生み出している可能性がある、と述べています。大藪大麻裁判でも、これは見受けられます。もっと直接的に聞いてみましょう。
大藪裁判において、大藪氏が勝訴する可能性と、そのための争点について考察してください。
AIが考える争点は、大麻取締法がそもそも憲法違反に該当するか、という部分のようですね。逆側の視点からも質問してみます。
では逆に、大藪氏が敗訴する可能性について、その理由についても教えてください。
AIは基本的に、質問に対して肯定的に考えるアルゴリズムになっているようです。内容はあまり変わりませんが、どちらの可能性もある、と考えているようです。
しかしそうなると、使用罪制定のメリットはあるか、の質問に対して、無いと答えたことは、よほど確信的なことのようにも思えてきます。そしてBardくんは大藪裁判において、大麻取締法の違憲性が重要だが、裁判所がどう判断するかはわからない、という結論のようですね。
次に行きます。
日本の厚生労働省が発表している、大麻の危険性について、正当か考察してください。
政府や省庁への批判的なことは述べないようになっているのかもしれません。ここはなんとなくごまかされたような感じがします。人間みたいですね。
大麻使用罪の制定にメリットはないと前述されましたが、大麻取締法の改正案の草案を作ってみてください。
わりとまともなこと言ってますね。これは大麻合法化界隈でも良く聞くような話です。ただ、この文面から見ると、医療用は肯定していますが、嗜好用は否定的なようですね。確認してみましょう。
日本で大麻の嗜好利用を合法化すべきかどうか、考察してください
改正草案にもありますが、UD(影響化にある状態での運転)は、基本的にどの国でも違法です。子供の成長期における大麻の利用は、多量に使用しすぎると脳の成長に良くないケースがあることが知られており、これも妥当といえる部分。
精神疾患については様々な議論がありますが、医療大麻は現実に多くの人を世界中で救っています。統合失調症の方は、その症状を軽減することも知られていますが、Set & Setting にもよると言われています。量や環境を間違えばパニック障害を起こしたりする場合があるため、用量や使用環境には慎重になる必要があります。薬も過度に摂取すれば、毒になることもあります。これは大麻に限らず、すべての薬に言えることです。
これら大麻のデメリットも冷静に考察して、その上で大麻取締法は必要ない、使用罪も導入すべきでない、しかしどう規制するかは改めて考えるべき、という結論のようです。
「最終的に、日本が大麻の合法化をすべきかどうかの決定は、日本国民が下す必要があります。」意外に鋭いことを言いますね。見逃しがちですが、法を決めるのは、政治家でなく、私たち国民である。民主国家は国民主権である。そのことを再確認させてくれました。
そろそろ長くなってきたので回答の要点をまとめましょう。
質問に対するBard回答の要点まとめ
・大藪裁判において、大事なのは大麻取締法の違憲性。
・大麻取締法は現憲法でも違反している可能性がある。
・大麻取締法は改正・もしくは廃止が望ましいと考えている。
・大麻使用罪のメリットはない、と考えている。
・一部の疾患については医療でも慎重になるべき。
・未成年の利用や、UD(影響化における運転)などは規制すべき。
・大麻の合法化をすべきかどうかの決定は、日本国民が下す必要がある。
全体的に予想に反して、概ねまともな回答をしてくれました。WEBからソースを引っ張って考察してくれるのは某AIより優秀ですね。
ただ、やはり万能ではない、という印象です。質問の仕方によっても回答が違ったり、まったく同じ質問をしても回答が違うので、随時アップデートされ、その都度回答を生成しているのは間違いないようです。これは今後の精度に期待したいところ。
ただ、大麻取締法の改正・廃止すべき、使用罪については明確に反対している、というのは面白いですね。これが大藪裁判に影響を与えるものではないかもしれませんが、少なくとも、世界規模の情報ネットワークで情報を収集した結果、日本に大麻取締法も使用罪も必要ない(または改正が必要)、という結果になっているのはとても興味深いことです。
AIとの言葉遊びはここで一度終わります。
この記事を読んだあなたへ
大藪大麻裁判の経緯については、以下のサイトで参照可能です。2023/5/16の12時半より、前橋地方裁判所にて、傍聴の抽選が行われます。私も行きたかったのですが、どうしてもずらせない用事があったため、私は残念ながら今回不参加です。
先進国では、大麻の医療利用や嗜好についてもきちんと検討されており、大麻で逮捕され、その後の人生が変わってしまうようなことは、まずあり得ません。ですが日本では恐ろしいことに、医療利用であっても逮捕され、投獄されます。
この世界で一番、歴史的に使われてきた薬草を、目の敵のように取り締まる警察機関の、一部横暴ともいえる振る舞いに疑問を持つ人は少なくありません。皆さんが思っている以上に、日本は人権意識が薄い国です。その一端を垣間見るのに、この裁判は十分な材料となります。そして知るだけでも、裁判を見に行くだけでも、一人の素晴らしい芸術家が犯罪者に仕立て上げらようとしている、その事件に対して十分な応援になります。
ハームリダクション(薬物の使用は基本的に罪としない考え方)は、過度な規制により、経済や治安が、取り返しのつかないほどに悪化した苦い経験から生まれています。最近、聞こえてくる事件が悪化しており、ニュースに胸を痛めることもどんどん増えています。ドラッグ規制と社会不安は直接的に関係ないと思う方もいるかもしれませんが、現在の日本は、禁酒法によって衰退した当時のアメリカなどと、とても良く似た状況になっています。
ヤクザや暴力団といった旧態的な違法組織が壊滅されていく一方で、もっとモラルの無い、いわゆる半グレと呼ばれるような犯罪集団が助長されています。銀座の宝石店強盗は一端で、闇バイトなどといって募集し、言葉巧みに若年者を騙し、犯罪を働かせる行為も横行しています。
ドラッグ規制とこういった治安悪化は、果たして全く無関係なのでしょうか。
日本では、大麻や薬物の単純所持で逮捕され、仕事や家族を失うことがよくあります。刑期を終え新しい仕事に就こうとしても、なかなか新しい仕事を見つけることが難しく、刑務所で出会った仲間と、本当に犯罪者になってしまうケースも少なくありません。
薬物の使用は、嗜好の場合であっても社会へのダメージが基本的にありません。しかし、犯罪としてしまい、社会もその理解がなければ、大麻や薬物で逮捕されただけの方が、上記のように本当に社会にダメージを与える犯罪者になってしまう可能性があります。
そしてその中には、大麻を持っていたというだけで、本来優秀な方も多くいます。実際、CBDを利用する方の多くは知的レベルが高い傾向にあります。そして大麻による単純所持で逮捕された方の中には、自身の症状に対し、医療として大麻を利用して逮捕された方もいるでしょう。
そのような高いレベルの知識を持った方が犯罪者になれば、当然ですが犯罪は高度化します。前述の半グレ組織などには、どこかで道を間違えただけで、本来とても優秀な方もいるでしょう。そうでなければ、このような組織が肥大化することは考えにくいです。
大麻取締法は、そもそもGHQの要求に応じて作られたものであり、戦前は日本でも現在の医療大麻と同じものが、正規の医薬品として薬局方に掲載されています。そしてこの大麻取締法は、のちに廃止される予定だったため前文がありません。
ではなぜ、この法律を戦後80年近く経っても廃止しないのか、その理由はわ明確でありません。しかし、本質的に医療として利用している可能性もあるこの薬草を、なぜこのように取り締まられないといけないのか、理解に苦しみます。
法律のために犯罪者が生み出されてしまう状況が数十年続いて、少しずつ少しずつその影響が蓄積されていき、最近になってそれが噴出してきているように見受けられます。
今、私たちは真剣に考える必要があります。この大麻という植物を通して、国は私たちに嘘をつくことがあるということを、それによって社会はどんどんダメージを受けているということを、学ばなければいけません。
そして、その好例にこの大藪大麻裁判があります。これには大麻取締法だけでなく、私たちの思想の自由、患者の権利、知る権利、幸福追求権などなど様々な権利が、その中でも複数侵害されていることが良く分かります。
それを見て見ぬふりをしたり、知ったかぶりを続けてきたために、私たちの社会は取り返しのつかないほどに治安が悪化してきています。目を背けてきたものと向き合い、考えなければ、日本という国の存在すら危うい危機だと感じています。
日本は、この大麻や薬物というものを考えるのに、あまりにも知見がなさすぎます。これは政府はもちろんですが、一般社会においても同様です。法律で禁止されているから、偉い人が言ったから、という理由で盲目的に信じることをやめて、自分で調べ、そして考えることが重要です。
考えるために、まずは知ることから始めてみませんか。
この大藪大麻裁判は、皆さんが思っている以上に、日本の行く先を決めるとても重要な裁判です。もし少しでも気になったなら、ぜひ傍聴に行ってみてください。この国に住む私たちの権利や、大麻という薬草について、知ることから始め、考えてみませんか。
大麻について肯定・否定、それぞれの意見があることは承知しています。ですが、本来医療として使われてきたものを、ひとまとめに違法、とするのは基本的人権を様々な点で侵害している、というのが国際的な認識です。
大麻を始めとした薬物類の単純所持や使用による影響を考えても、罰する必要があるのか、改めて考えてみてほしいところです。これよって私たちの社会は、かなりめちゃくちゃに悪化してきています。ハームリダクションという考え方を、そろそろ私たちは学ぶべきではないでしょうか。
タイでも現在、医療大麻が合法となっていますが、また規制する方向へ舵を切りつつあります。国にもよりますが、世界でも単純に認めればいい、というわけでもありません。ですがBardくんも前述しています。
「最終的に、日本が大麻の合法化をすべきかどうかの決定は、日本国民が下す必要があります。」
この一文は、きちんと考えるべきだと感じます。今の日本では、少なくとも法治国家としての規制が強すぎるために、逆にその根幹を揺るがしつつあるように見受けられます。影響がゆっくりなためにそれが見えづらい、というのが実は一番問題なのかもしれません。
そして大麻取締法を始めとした国のルールというのは、民主国家において、決めるのは政治家でなく、私たち国民なのです。そしてそれを議論するためには、リテラシーとして知るべきことがとてもたくさんあります。
近年、芸能人の大麻使用などで逮捕され、強すぎる社会的懲罰により苦しむ方も少なくありません。そしてそのファンの人たちの中には、気づき始めている方もいらっしゃいます。私たちはそろそろ一度立ち止まり、考えるべきではないでしょうか。
私はまず、皆さんにこのような現状を知って欲しいという願いがあります。その第一歩に、この大藪大麻裁判はとても良いケーススタディになります。もし少しでも興味を持ったなら、ぜひ知ることから始めてみませんか。大麻を通して、私たちの社会が抱える問題を、様々な点から見ることができます。
そして大藪さんは、とても素晴らしい芸術家でもあります。法律で禁止されているから、なんとなく反対といってしまう人たちや司法機関によって、一人の芸術家が、よくわからない理由で犯罪者に仕立て上げられようとしています。
その大藪大麻裁判の公判第七回目は、2023/5/16、前橋地方裁判所にて行われます。もし気になった方は、ぜひ足を運んでみてください。これは他人事でもなんでもなく、私たちの社会の悪癖、その一端なのです。そしてそれは、私たちの社会を少しずつ悪い方向へと運んでいる、その可能性を少しでも感じていただけたなら幸いです。