博士研究員から製薬企業 / MSLへの転職体験記

あっという間に時間が経ってしまい、すっかり忘れてしまっている部分もある状態でのアカデミア→製薬会社MSLへの転職体験記です。
思い出したらその都度追記していく予定です。

はじめに

Ph.Dを取得後も大学・研究所等(アカデミア)で研究をしている人の中には何らかの形で製薬企業に進みたいと考えている方はそこそこおられると思います(昨今のアカデミア事情を鑑みると私の頃よりも増えているかもしれません)。
そのうち多くの方はこれまでの経験を活かして研究を続けたいと思われているかなという気もしますが、今回は研究を離れて本社勤務を選んだ場合のお話です。
新卒での就職活動や企業研究者の転職とも様子は異なり、かなりニッチな話になるとは思いますが、どなたかの参考になれば幸いです。

転職時にスペック

私の転職時の状況は下記の通りです。書いていて悲しくなってきました。。。
中途採用者には即戦力としての働きが求められますし、博士号取得者には専門分野のマッチングが必要という話をたくさん聞いていたので、いつ振り返ってもよく通ったなという感想以外ありません。

・薬学研究科にて博士号を取得
・2年ほど博士研究員として勤務
・Top journalなどの業績なし
・海外留学経験なし
・専門分野として特定の疾患に強いわけでもない。
・語学力は学生時代のTOEIC 750

製薬企業 / MSLを志望した理由

なぜ製薬企業か?

元々製薬会社で働きたかったものの、色々ありアカデミアに長くいることになってしまっていました。
なぜ製薬業界かは身バレ防止のために今は伏せさせてください。大した理由ではありませんが。

なぜMSLか?

職種をMSLとした理由はシンプルにそれしかなかったからです。製薬企業への扉が1個しかないのならそこから入るしかありません。企業でも研究を続けるという道もあったかもしれませんが、個人的に「30歳までにそれなりの結果を出せなければ研究を辞める」と決めていました。ですので、研究の才能はないから少しでも若いうちに違う道に進むことにしました。
当時の MSLの募集は、Ph.D持ちであれば未経験での採用をしている企業もまだ少なからずありました。これらにまとめて応募したという感じです。生意気にもエージェントから提案されたコントラクトMSLなどは一切考えず、メーカーのみで特攻しました。

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