学習者主体のICT活用 「課題把握(問題発見)におけるICT活用」
学習者主体のICT活用が求められるようになっている。
授業づくりで大切なのは、児童の思考プロセスに合ったICT活用である。
そこで、今日から3日間かけて、「課題把握(問題発見)におけるICT活用」「課題解決におけるICT活用」「成果報告におけるICT活用」の3つのICT活用を取り上げていきたい。
〇 課題把握(問題発見)におけるICT活用
社会科の単元の始まりで、下記のように、タブレットを使って、画像を配付し、児童に気づきを書き出してもらう活動を行うことができる。
1枚の写真から何が読み取れるのか。(例:「ペリー来航の港の様子」「元寇の戦いの様子」で気づいた点)
2枚の写真からどんな違い、気づきがあるか。(例:「金閣」「銀閣」の違い。「江戸時代後期」「明治時代初期」の違い)
これらの取り組みは、配付した画像に、デジタル付箋を使って気づきを書いて画面に貼っていく。
次に、貼り終えた画像を、教師が集約して皆で共有し、多様な考えに触れられるようにするか、グループで画面を見せ合いながら共有することもできる。
最近では、共同編集で1つの画像に、それぞれの意見をリアルタイムで集約し、他者の考えを共有することもできる。
ただし、ここで大切なのは、多様な考えに触れておしまいにしないことである。学習を深めるためには、共有後に、どう子どもに問い掛けて(どのような視点で)、目の前のたくさんの情報(意見)を分析し、単元を貫く問いや疑問へ導くかである。教師の力量(授業デザイン力)は、これができるかできないかで決まる。
このようなICT活用が成立するなら、子どもの問題発見力を高めることが期待できる。
明日は、「課題解決におけるICT活用」について語る。
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