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疲労回復について

息子も4月で3年生となり、それまで午前中だけであった練習が、お昼を挟んで1日となった。加えて、今年は特に暑い日が続いているので、グランドを照り付ける太陽が体力を奪っていく。普段、夜までゲームをしている息子だが、練習がある週末は、さすがの息子も夜早めに床に就いてしまう。学年が上がるにつれ、練習もハードになるので、スポーツ選手にとって疲れをいかに早く取り除くということは一つの大きなテーマとなる。

それには、運動・食事・休養というトレーニングサイクルをバランスよく回すことが大切になってくるが、今回は特に「休養」のところに焦点をあててお話しできればと思う。

疲労と一口に言っても、それは大きく分けて2つある。

身体の疲れ
脳の疲れ

そして、それに準じて疲労回復の方法も2つあり、

パッシブレスト(消極的休養)
アクティブレスト(積極的休養)

となる。一つずつ見ていくと、まずパッシブレストだが、これは肉体的疲労に効果的で、たとえば、睡眠、映画を見る、好きなテレビや音楽をみる、読書をする、アロマなどである。

一方、アクティブレストは脳の疲労に効果的とされ、たとえば、入浴やサウナ、ストレッチ、マッサージ、ウォーキング、ジョギングなどである。「疲れてるときに、身体を動かすの?」と疑問に思われる方もいるかもしれないが、プロのなかでも試合の翌日は完全休養としないで、あえて軽い運動や練習を取り入れることで、疲労回復を促している選手もいる。

疲れているときこそ、運動することで、疲労回復効果のある成長ホルモンが分泌され、睡眠が深まり、血流改善により乳酸(疲労物質)が押し流され、ストレスホルモン(コルチゾール)が低下し、ストレス発散される。

パッシブレストにせよ、アクティブレストにせよ、一番大切なのは、「自分が好きなことをする」ということだ。普段練習で張りつめているならば、その緊張を解きほぐすために、自分に合ったリラックス法を探し出すといいだろう。それが、ある人にとってはサウナかもしれないし、またある人にとっては、マンガかもしれない。

そして、最後に睡眠についてだが、「睡眠は最大のデトックス」となる。ただし、日本では睡眠はあまり重要な位置づけとはまだ認識されていないように思う。睡眠には「量」と「質」があるが、ここではある調査をを元に、「量」についてお話しできればと思う。

結論からいうと、睡眠時間は8時間は確保したい。いろんな個人差があるが、これが、脳と身体の疲労回復にいいからだ。

こんな調査がある。
オーストラリアのトップアスリート約2600名に睡眠時間を調査した結果によると、平均は約8時間だった。
さらに、小学生を対象にスポーツ外傷・障害と睡眠時間との関係を1年間継続調査したところ、睡眠時間8時間未満でケガをした子どもは65%であるのに対し、8時間以上でケガをした子どもは31%と、明らかに睡眠不足の子どものほうがケガをしているという結果が出ている。
そこで、アメリカのナショナル睡眠機構が、9時間以上の睡眠を推奨している。

野球は長時間、高い集中力が求められるスポーツだ。以上を踏まえると、8時間、若い世代では9時間以上の睡眠時間を確保するのが様々なリスクを避けられるため、理想的な時間だと言えるだろう。

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