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経営者の責任

経営者の責任について、下記の書籍の文章が腹落ちしたので掲載。

『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上』(白石一文・著)

ただ、これは経営者だけでなく、会社で働く全員がそうであるべきだと私は思っています。

学生のみならず、社内の新規事業案でも「この事業は確かに儲からないかもしれませんが、社会的な意義があります!なのでやりましょう!」という案があります。
それに対して「それって儲かるの?」と質問すると、残念そうに「お金のことしか頭にないのですね…」みたい顔をされます。
いやいやいやと。

儲からない事業を営利企業である株式会社がすべきではないでしょ。
確かにいま儲かっていない投資段階の事業はありますが、それは将来的に投資の果実が得られる、その他の事業サービスとのシナジーがあるなど、結果的にやることで儲かると思っているから赤字覚悟でやっているだけで、将来も儲からないなら、そんな事業やらないよと。
それでも、やりたいなら「それは会社のお金ではなくて、自分のお金でやるべきでは?」と思うのですよね。

事業を継続するためには『儲けなければならない』。
事業を考える上で、まず最初に最低限意識すべきことだと思います。

『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上』(白石一文・著)よりミルトン・フリードマンの「PLAYBOY」でのインタビュー記事。

プレイボーイ 経営者は、排出基準や排出税とはまったく別に、社会的責任から環境汚染をなくすよう努力すべきではないでしょうか。
フリードマン 私だったら、そんな経営者がやっている会社の株は買いませんね。経営者の責任というのは、ゲームのルールを破らない範囲で、株主のためにできるだけ多くの利潤を上げることです。経営者が自分の社会的責任感から何かをするということであれば、それは誰か他人の金を不当に使用していることになります。たとえば、配当が少なくなるという形で株主の金、賃金が低くなるという形で従業員の金、価格が高くなるという形で消費者の金です。経営者の責任は、自らの契約の条項を忠実に履行することでなければなりません。気がとがめてそれができないというのであれば、さっさといまの職を辞して、別の生活の道をみつけるべきでしょう。自分の道徳観から何かをなすべきだと思うなら、それは他人の金ではなく、自分の金でやらなければ……。

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