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寒い日には、お抹茶を。

 ここ連日、寒いくて、こたつから出られない!なんて友がいます。
美味しいものを買い込んで、こたつに潜り込んで食べるのが至福のときなんだそうです。

 私にとって、至福の時は、ゆっくりとお抹茶を点てて、お菓子と一緒にいただくとき。

 茶道部に入ってる娘とも、時々お抹茶タイムを楽しみます。お稽古のときにいただいた可愛らしいうさぎのお菓子は、食べるのが勿体なくて、持ち帰り娘と一緒に愛でてから、いただきました。

 外は寒いけど、温かい部屋で、両手で茶碗の温かさを感じながら、甘いお菓子の後のお茶の味を楽しむのは、幸せです。

 お稽古に行くと、美しい色がいっぱいです!

皆さんの着物や帯。洋服では目にしない模様や織、刺繍、その組み合わせ。
日本の色って、しみじみ美しいと思います。

掛物の文字が読めないことはよくあることで、先生の解説を待つのですが、文字の周りを彩る布が美しい。

花もなんと瑞々しくて、凛としていることでしょう。
霜が下り、北風が吹きつける中、こんなに美しくつぼみをふくらませ、今まさに咲かんとするエネルギーに感動します。
その生命力を引き立たせる花入れ。野に咲いている花とは、異なる美しさを生み出してくれます。

しゅんしゅんと沸く窯から立ち昇る揺れる白い湯気。
日常から切り離され、心も一緒に柔らかく気体になるような気がします。
外が寒ければ寒いほど、白さの増す温かな湯気の傍にいられる幸せを感じます。

様々な道具にも見とれてしまいます。
薄暗い部屋で、光を放つ金の装飾。

先日の初釜では、鮮やかな緑の袱紗が使われていて、初めて見る袱紗の色は、清める道具たちに新たな印象を加えていきます。

季節を感じるお菓子は、待ち遠しい春の先取りしたような、ピンクや卵色。眺めているだけで、ほんのり温かくなるようです。

「あのお茶碗でお茶をいただけるのね~。」
と、楽しみにお点前を見て、期待を膨らませます。
その茶碗に抹茶が入ると、また、その緑のために、ぐっと印象が変わります。なんと、抹茶の色が引き立つ茶碗がたくさんあることでしょう。
深い黒の中の美しさも格別ですが、淡いべージュとの組み合わせも素敵です。
飲み終えると底から、模様が出てきたり、花びらが出てきたり、また、うれしい驚きがあることも!

これらの背景に庭。
小雪なぞが舞っていると、外の動きと室内のゆったりした動き、しんとした空間に呼吸が深くなっていきます。

こんな贅沢ないなぁ~と、心から思います。
ああ、しあわせ。
日本人に生まれて、こんな素晴らしい文化を受け継いで、本当にしあわせ。

お抹茶一緒に飲んでみたい方、お声かけくださいね。


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