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コーヒーを山に連れていく

 ヤマに行くときは必ずコーヒーを持って行く。余計な荷物にならないよう前日に0.1g単位で豆の量を測って、挽いて一杯分をラップに包む。山は非日常だけど日頃飲んでいるコーヒがヤマでも飲めると思うとゾワゾワする。北アルプスの北穂高山荘では国内最高峰の山小屋でコーヒーを出してくれるので、北穂にコーヒー飲み行こうかなんて言って計画を立てるのも楽しいものだ。

 山で淹れるコーヒーはもちろん湧き水を使う。酸性とかアルカリ性とかコーヒーに適した水かなんてどうでもいい。その場所にしかない水で淹れて飲むそれこそが山でコーヒーを飲むと言うこと。ピンと張り詰めた冷たい空気に漂うコーヒーの薫りがこれから危険な山と遊ぶ私たちに活力と勇気を与えてくれる。カフェインの効果は集中力を高め危険から身を守ってくれる。山小屋や麓にたどり着いた時にコーヒーを飲むと緊張がほぐれホッとする。うん、今日も頑張った明日もがんばろうって山に来てよかったって思える瞬間そんな瞬間を作ってくれるコーヒーを山に連れて行かない訳にはいかない。

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