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できごとの受け取り方次第で、怒りは減らせる

“なぜ腹が立つのか”より抜粋

確かに嫌なことはいっぱいある。
でもそのことに対する感情は、それをどう解釈するかによって違う。腹が立つことによる苦痛は元々の不快感以上のもの。

ほとんどの場合、怒りは微妙な認知の違いで起こる。

一つ目 レッテル貼り
この一般化のしすぎを拡大化、巨大化と呼ぶ。
人をこのように思う時は、心の中では嫌いな点ばかり見ていたり、無視したり、良い点を値引きしていたりする。実際、人は良い点も悪い点も合わせ持っている。人を決めつけても自己満足にしかならない。人を貶めることで自己満足はできても、自己評価は高くならない。

二つ目 心の読みすぎ
相手がなぜそうしたのか自分が満足する説明を考えてしまう。しかし相手は実際そう考えているわけではない。

三つ目 拡大解釈
もし嫌なことを悪い方にばかり考えれば悪感情はより強く、より肥大していく。

四つ目 すべき思考
他人が思うように動いてくれない時「そんなことをすべきでない」とか「すべきである」などと思うだろう。この体験は敗北感や失望、不自由感を生じさせる。腹が立つ前にこの状況を何らかの形で解釈したはず。結局自分を正当化し、それによって腹が立ってくる。

すべき思考はあなたがいつでも満足できるという仮定に基づいていて、自分の気に入らない場面でパニックに陥ったり怒ったりする。それはあなたがあるものを手に入れることができないから(例えば恋愛、愛情、地位、尊敬、迅速さ、完全さ、心地よさ)。

人は自由な意志を持ち、あなたの気に入らないような考えや行動をとる。怒って人を自分に従わせすると人は遠ざかることが多くなる。人が自分の思うようになることは少ない。

「絶対的な公正さ」が存在しないかわりに道徳概念は重要で有効。

日々の怒りの原因の多くは、自分の希望と道徳基準の混同にある。正しくないと思っても、そんな時その人はあなたと違う価値基準の中で「正しく」行動している。