あの頃の悩みから逃げなきゃよかった
命に関わること以外で悩むな。
中学生の時、学校の先生がそんな話をしていた。その頃の私にとっては、少し心が軽くなる言葉だった。
友人関係の悩みが多かったと思うが、「命に関わるかどうか」で考えると、いろんな悩みがちっぽけに思えたし、多くの悩みが「どうでもいいや」と手放せるものだった。
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高校生になり、また似たようなことで悩み、考える時間が増えた。
あの頃手放した悩みと同類のもので、もう一度手放そうと試みたものの、やっぱり根本的に解決しなきゃ、自分の心を正しく整理整頓しなきゃ。そう思った。
そうなると、あの頃…。
中学生時代の私は、もっともっと悩めばよかったのではないだろうか。
簡単で、楽になれることを選んでしまったが故に、後回しにしてしまっただけだったのではないかと。
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大人になっても、悩むことはある。
「命に関わること以外」という視点で考えれば手放せるものも多い。
この言葉に救われる人もいるだろう。
でも、この言葉の通り生きるべきではない。
特に思春期なんていうのは、多少は悩むことも勉強のひとつで、テストで良い点を取ることよりもよっぽど大切だったのではないかと思った。
もちろん、悩みすぎて辛くなって、それはそれで「命に関わる」ようなら逃げ出せばいい。
だから、「命に関わるようになるまで悩むな」というのが思春期には必要な言葉だったんじゃないかな。
ずっと悩むのも疲れちゃうから、時間を決めて。その時間以外は悩まないというルールで。
その時間は、いっぱい悩んで泣いて。
それでいいんじゃないかな。
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