言葉を裏返さないでほしいのです
私は猫を飼っている。
一般的な可愛いとは少し違うけれど、私にとってはどの猫より可愛い。雄だけど可愛い。
悪さもするし、夜中1人で部屋中を駆け回る運動会をして睡眠の邪魔もするし、勢いよく水を飲んでしまって吐き出すこともしばしばあるし、ソファを爪とぎのようにして使いボロボロにされたけど、可愛いものは可愛い。
そこは紛れもない事実である。
・・・
ただ時折、猫を飼っているというと「へぇー、猫はなんだね」とか「えー、犬も可愛いじゃん」と言われる。
答えはNOだし、いささかの疑問が。
たしかに猫は可愛い。
だが同じように犬だって好きだし、猫派とか犬派とかいう派閥に属していないのに、勝手に属性を決められるのは心外だ。
ましてや、あたかも私が犬を好きじゃないと言ったような返答には「なぜ?」と思う。
猫が好き=犬は嫌い
そんな方程式はどこにもない。
現に犬だって私は好きだ。幼い頃、セントバーナードに追いかけられた過去もあるけど、魔女の宅急便を観たり、街でセントバーナードを見かけると「いいな、かわいいな」と思える。
散歩中の犬にもついつい目が行くくらい犬だって可愛いと思ってる。
それなのに、「猫を飼ってる」という情報だけで「犬に対してネガティヴな気持ち」と決め付けられるのはまっぴらごめんだな、と思う。
現実世界でもこのような誤解が生じるのだ。
ネットの世界では、こんなことはそこら中で起こっているのだと思う。
「2位じゃダメなんですか?」と言わんばかりに、言葉の裏を返して責め立てるような、揚げ足とりがわんさかいるイメージだ。
怖い怖い。
・・・
言葉の裏を返せる人が、その言葉の奥を見ないのはなぜなのか。
言葉には奥がある。
基本的に言葉なんて、体良く整えた形でしかないので、「本当のこと」は裏返すのではなく、めくった奥に隠れているものだと思う。
隠れているから見つけにくい。
だけど、裏を返すのは意外とみんなできるから、不本意な誤解を生むのだと思う。
例えば、東京が好きと呟けば「田舎をバカにしている」「都会かぶれの最低野郎」と叩かれたりするのかな。
豚肉は生姜焼きに限る!と言えば、「とんかつ屋に謝れ」「一生ポークカレーを食べるなよ」と非難されたりするんじゃないか。
そんなことが怖くて、Twitterはやってません。
そして、noteには言葉を裏返して責める人は少ないようなので、安心して生きております。
今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。