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消えていった家族の証

今日のお昼ごはんは、おでんを食べた。

コンビニおでんだけど、やっぱりおでんはコンビニだよな…と思うくらい、その美味しさに絶大な信頼を置いている。

そして、何を食べても美味しい。

私は、食べ物の好き嫌いがはっきりしている方だし、ランキング付けまで心の中でしているくらいである。

好きな果物は1位もも、2位梨、3位ブルーベリー。

好きなポテチは1位サワークリームオニオン、2位コンソメパンチ、3位のり塩。

好きな焼肉の部位は1位タン、2位ハラミ、3位ホルモン(ミノ・マルチョウ同率)。

好きなお寿司は1位えんがわ、2位ブリ、3位マグロ。

まぁこんなことを聞かされても「なんのこっちゃ」だと思うのでこの辺で自粛しておくが、とにかく好きなものが明確なのだ。

しかし、おでんは違う。

小さい頃は、はんぺん・牛すじ・タコ足・ちくわぶの順で好きだった。私の中のおでんの具の4強だ。

関東の具と関西の具が入り混じっているが、関西出身者が関東に長く住むとこういうことになるらしい。

大人になって、大根・たまご・しらたきの美味しさに目覚めた。定番は定番ゆえの理由があるなと改めて思った。

コンビニおでんを買うようになってからは、餅巾着やウインナー・ロールキャベツなども積極的に買うようになって、いよいよランキングがつけられなくなってきた。

どれも美味しい。それでいい。

・・・

実家に住んでいた頃、おでんといえばいつも灯油ストーブの上に土鍋を乗せ、好きな具を各自取りに行くというセルフスタイルが当たり前だった。

準備段階からストーブの上に設置された土鍋の中に、ゆで卵の殻を剥き、鍋に入れていくのは私の役目だった。

ストーブの前で、顔を真っ赤にしながらやっていたことを思い出す。

具が少なってきたり、つゆが煮詰まってきたらダイニングテーブルの中央に鍋敷を置き、土鍋をストーブの上から移し、皆で突っつくスタイルだった。

今考えるとよく分からないスタイルだ。

あの頃は、そうやって1つの鍋をつつくのが家族の証だと思っていた。

中学生くらいまでは、鍋を食べるという行為は家族としかあり得なかったからだと思う。

しかし、高校生〜大学生にかけてお鍋を食べれるチェーン店みたいなのがどんどん普及して、友人と鍋を食べることも多くなった。

今では冬になれば、とりあえず誰かを誘ってもつ鍋を食べに行くのが定番になりつつある。

いつのまにか、家族の証がひとつ消えていった。

・・・

先週も鍋を食べたが、お鍋なら毎日食べてもいいなと思っている。

ちなみに好きなお鍋は1位もつ鍋、2位キムチ鍋、3位水炊きです。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。