見出し画像

相棒とのお別れに際して

鞄が寿命を迎えた。

3000円くらいの安いリュックだけど、形や色が気に入っていて、これまでチャックが壊れれば付け替えたり、マグネット部分が壊れれば瞬間接着剤で付けたりと、多少無理のある延命治療をしてきた。

しかし、今日はもう再起不能な壊れ方をしてしまった。

壊れるたび新しいリュックを買ってきたが、どうも使い勝手が悪かったり気に入らなかったりで、結局壊れたリュックを直すという方法をとってきた。

けど、もうそういうわけにもいかない。

・・・

いつから使っていたか思い出せないけれど、幼稚園に勤めていた時にはもう使っていたので、10年以上使っていたことになる。

メーカーものでもないし、それだけ長い間使えば寿命が来てもおかしくない。

むしろ今までも寿命とみられる症状はあったのに、無理くり使っていたわけで。

そんなに気に入っているなら、同じのを買えばいいじゃないか…と思うが、実は全く同じものを買う気にはなれない。

こんなに長く愛用しておいて言うのもなんだが、実は使い勝手はよくないと思っていた。

まず、サイズが少し小さい。
主に通勤用に使っているが、15インチのノートPCは無理やり押し込まなければ入らず、無理やり入れれば財布や筆箱などの他のものは入らない。

あとはリュックの肩紐が固定されておらず、背中の中央部分にあるリングを通しているだけなので、片側の紐だけを持つともう片側の肩紐がずるずると引っ張られてしまい、大変面倒くさい。

また、リュックの大きさの割には肩紐が細く、重い荷物を入れると痛い。

そして、ロゴがダサい。無名メーカーのものだが、見たこともないダサめ…というか、私の趣味ではないロゴワッペンが付いている。

10年以上使っていたとは思えない言い草だ。

しかし、やっぱりこのリュックが1番だったのは間違いないのだ。

・・・

多少使い勝手が悪くても、たとえ不満があったとしても、長く使っていると愛着も湧くし、デザインも気に入っていたので「そのリュックはいろはに似合う」と言われるたび嬉しくて、相棒のような感覚になっていたのだと思う。

可愛い相棒だった。

今朝、一応ダメ元で修復を試みたけれど、やはりもう手の施しようがないので、ここでお別れしようと思う。

書きながら思い出したけれど、幼稚園に勤めて初めて迎えた誕生日に自分で買ったのがこの相棒だった。

11年間、ありがとう。

次の相棒は、反省は活かして使い勝手も重視しつつ、君に似た子を探そうと思います。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。