愛称の数は、愛の証
我が家の愛猫には、たくさんの名前がある。
ポポ。
ポポちゃん。
ポンちゃん
ぽんた。
ぽんすけ。
ぽんじろう。
ポッツン。
ぽんきち。
オポッサム。
海苔巻き。
はなくと。
パッと思いつく限りでも、毎日使っているであろう名前はこのくらいある。
本来名付けた"アポロン"という素敵な名前は、「本当はね」という正式名称の役割で、その名で彼が呼ばれたことはない。
そして、このいずれで呼ばれても、彼は「ニャーン」と甘えた声ですり寄ってくる。
遠くにいる時は、「ウニャウニャウニャ」と声を出しながら駆け寄ってきて、私の膝の上のクッションに乗ってお尻を向け、ウキウキしながら撫でられるのを待っている。
アホっぽいけど、愛おしい。
・・・
呼び名や愛称の豊富さというのは、好意や愛情と比例すると思う。思春期に、恋人は友達とは違う愛称で呼びたいし呼ばれたいと願うのと同じだ。
例えば、学生時代の先生たちを思い浮かべてみるとこの法則が分かりやすいかもしれない。
生徒から人気がある先生というのは、シンプルに「〇〇先生」だけでなく、「〇〇っち」とか苗字で呼び捨てとか、愛称がついたと思う。
私も、中学1年のときに英語を担当していた伊藤先生が好きで、「Hello,everyone.」「Hello,Mr.Ito」というお決まりのフレーズで始まる授業が楽しみで。伊藤先生のことは「Mr.伊藤」と呼んでいた。
そして、生徒から嫌われていたり苦手がられていたり、ちょっと怖い先生にも、こっそりあだ名はついているものだ。
そして、好きの反対は無関心。
自分だけでなくどの生徒からも、そして本人のいるいないを問わず「〇〇先生」とだけしか呼ばれない先生を思い出してみると、それは大抵の生徒の「無関心」枠の先生だったのではないだろうか。
・・・
ちなみにうちの愛猫の愛称である「海苔巻き」というのは、後頭部に海苔がぺろっとついてるみたいだから。
「はなくと」というのは、お察しの通り鼻くそがついてるみたいだからである。鼻の上のホクロが愛おしくて可愛くて。
「はなくそ」と呼ぶのは流石にアレなので「はなくと」である。
全知全能の神ゼウスの子である太陽の神アポロン。そんな立派な名前があるのに海苔巻きだの鼻くそだの言われて不愉快かもしれないが。
愛の証だ。許してもらおう。
今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。