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手紙が届くということは

手紙が届かないことがある。

先日も母から手紙が送られてきていたはずなのだが、待てど暮らせどこなかった。母にLINE確認したら5日前にポストへ投函したと言われたが、私の郵便ポストに届くことはなかった。

以前は兄に送った手紙が届かなかった。
なかなか返答がないのでLINEをしたら届いていないと言われた。

なんのための手紙なのか。
届いたか、送ったかをLINEで確認するならば、手紙なんて必要ないじゃないか。

ただ母が送ってくれた手紙も、兄に送った手紙も、LINEで済ますことができるような、ただの手紙を送ったわけじゃない。

・・・

先月、父の古希の誕生日のために、私は色紙を準備していた。

水引きの飾りをつけ、父の名前を「あいうえお作文」のように使ったメッセージを筆で書き、「人生七十古来稀なり」と父が喜びそうな添え書きとともに、家族全員のメッセージカードを加えたいと思っていた。

カードも小さな表彰状のような縁取りを模したものを作り、家族全員それぞれのカラーのものを作成した。

そしてそれを、母・兄・姉家族へ送った。
しかし、兄には届かなかった。
手作りのカードなので、調達してもらうわけにもいかず、結局お祝いの当日にこっそり書いてもらった。

母の手紙は、私が作ったカードに母がメッセージを書いたものが入っていた。カードは事前に色紙に添付したかったので、送り返してもらえるようお願いをしていた。

しかし、それは届かなかった。

仕方なく、予備として母に送っていた違うカードにまたメッセージを書いてもらい、当日持参してもらうことにした。

結局、届かなくても何とかなった。
でも、じゃあ何のために。

・・・

手紙を出す機会は、うんと少なくなった。

でもやっぱり手紙が好きで、その機会がある事は嬉しい。書くのも届くのも嬉しく楽しい。

こんなにも届かないものかと悔しい気もするし、残念な気持ちもあるけれど、届いた時の喜びが増すと考えればいいかな。

ちょっとした贈り物にも、手紙を添えて。
2、3行でもいいから、手紙はなるべく書きたいな。

だって、手紙が届くということは、
今の私にとってはすごいことだから。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。