見出し画像

嘘に嘘を重ねるシンガポール不動産市場

こんにちは、風戸裕樹です。私は28歳で初めての起業を経験し、2014年にはソニー不動産(現SREホールディングス)に企業を売却。現在は世界の不動産のメディアや取引を行うプロパティアクセスを経営しています。※ちなみに参考になったら「♥(スキ)マーク」をおしてください!!!

不動産シリーズでは、時事ネタの「恒大集団」も書いていますが、書籍サマリということで、以前香港出身のVina lpさんが書いた「不動産市場の裏側」の1章についてnoteをしました。

今回はその続きで、2章に入ります。

この本は不動産に携わっている人からするととても面白くて、国それぞれ事情は違えど共通することがあるので勉強にもなります。

では、2章のタイトル「嘘・嘘そしてさらなる嘘」についてエクストリームしていきたいと思いますのでご覧ください。

記事やニュースで書かれていることは信用するな!

筆者は特にヘッドラインで書かれていることは本質をついていないと書いています。例えば、

「シンガポール不動産は1年で30%も上がった!」
「住宅は引き続き売れ行き好調!」

といったタイトルでも内容は条件付きだったり一部の特定のエリアだったりしているということです。

あれ、どこかの国のニュースのヘッドラインも一緒ですね。私が思い浮かべるのは夕方などにKIOSKで見かけるスポーツ新聞です。(その世代です笑)

ランキングは信用するな

シンガポールの産業ニュースではランキング形式のニュースをよく見かけます。

「シンガポールが世界で最適な不動産投資先にランクされた!」

ランキングは日本人も大好きですね。オリコンランキングで1位とか、なんとかランキングで「顧客満足度1位」とか、ありとあらゆるランキングがメディア受けするので、ランキングを欲しがる企業もいっぱいいることは事実です。

ちなみに、不動産でいうとプロジェクトを表彰するアワード(授賞式)が世界各地で開催されており、オスカーさながらの綺羅びやかな祭典として複数のカテゴリーにわかれて表彰されるわけですが、

その多くはお金で買えることをご存知でしょうか??日本でも「ベスト●●トップ●」みたいなノミネーションがあるのですが、実はこれもお金で買おうと思ったら買えるわけです。

お金払わなくても選出される企業やプロジェクトもあるわけですが、その人たちからすると、バカバカしくてやってられないとなると思います。

ちなみに、私たちプロパティアクセスがやっているプロパティアワード「日本国際不動産アワード」(過去二回開催)も企画は海外チームだったので綺羅びやかでした。

しかしこのアワードは、お金では買うことはできません。審査員に一切の忖度はありません。

スクリーンショット 2021-10-11 15.12.50

アナリストなどの予測は信用するな

もう書いてあることが全て疑いなさいという感じになってきました。はい、この本で書かれていることの70%は業界批判です。業界でやっていることの悪い部分にフォーカスをあてた「裏側」について書かれています。

本では、大手の不動産仲介・リサーチ会社であるJLLやナイトフランクなどが予測したマーケット予測が実際にどうなった(どう修正したか)についてもかいてあります。不動産のキャピタルマネーではゴールドマンなども出てきます。

著者は、こういったアナリストや業界関係者の予測はポジションが入っているので、悪いことはいいづらいし基本的には「Euphoria」視点だと述べています。

Euphoria:幸福感とか陶酔感とか、英語ではちょっと皮肉った場面で使うことが多いと思うのは私だけでしょうか・・・

メディアは「役割」を果たしているだけ

次にメディアです。メディアは巨額の広告費用を不動産会社から取得しているため、忖度した内容になりがちだと書かれています。あれ、これは日本のアルコール産業にも似ていますよね。TVでは絶対言えないことをYouTubeだから言い放った「中田敦彦」さんを思い出します。どこも同じような事情があります。

せっかくなので、「忖度(SONTAKU)」を英語にしてほしいものです。

騙されないための3か条

1,開示資料ベースで判断すること(Disclose)
2,信憑性を確認すること(Verify)
3,裏付け資料を確認すること(Reference)

最後にまとめられていたことを紹介しました。記事に書かれていることを常に疑いの目をもって読むことが重要だということでした。大学で習うような話ですよね。

不動産に限らず、株や投資商材のニュースではニュートラルな記事を探すのは苦労するかもしれませんが、気をつけておきたいことを著者から。

さて、次回も本書の続きをまとめていきたいとおもいます。次回は新築不動産の販売数データのワナ(嘘)が書かれていたのでまとめます。

最後に告知です、10月19日(火)私が登壇するウェビナーがあります。
初心者向けかつ、国内不動産と海外不動産を経済予測という側面からリスクとベネフィットを語る内容となっております。

リアルタイムで参加できない方にもアーカイブをお配りしますのでぜひご覧ください。

10月19日(火)20時〜20時40分 登録者アーカイブあり
日本・海外不動産 経済予測から読み解くリスクとベネフィット

申し込み:コロナ後を考える東南アジア不動産(ホーチミン編) 風戸裕樹×ドラゴンハウジング小島秀仁社長のコピー (2)

-セミナーの参加&アーカイブの入手方法-

①下記バナーからプロパティアクセス公式LINEを追加

②チャット欄に「1019」と送信

画像3

③自動で送られてくるリンクにアクセスし、必要事項を記入

これにて完了です。
最後まで読んで下さってありがとうございました!
また更新します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?