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5月5日

散歩中に蝶を何頭も見かけた。ミカドアゲハにアオスジアゲハ、蝶は目でとらえたと思ったらすぐに去っていくので、私は蝶を追いかけてくるくると回ることになる。この癖は昔からで、高校の時など運動場でのドッジボール中に蝶に手を伸ばしてしまって、笑われた。

日に日に暑さは増していき、室温も上がっていく。昼食に、今年初めてざる蕎麦を食べた。温かいと量は食べれないが、冷たくするとするすると食べることが出来て驚いた。今年初めてのざる蕎麦と言ったが、蕎麦もうどんも普段は夏でも温かいものを好むので、冷やした蕎麦を食べたのは数年ぶりかもしれない。納豆とトマトと野菜を混ぜて食べるサラダ蕎麦というレシピもあるらしく、美味しそうなので今夏中には挑戦してみたい。

午後はまた、フランス映画を観ていた。今日は「悲哀クラブ」だ。真反対の性格の兄弟が、父親の死の知らせを受けて地元へ戻ると、そこには腹違いの妹だという女性が待っていた。子供時代の記憶を思い出し、過去を辿る三人。兄が父親の部屋で、自分が幼少期に欲しがったテニスの球出し機が作りがけで置いてあるのを見つけ、完成させる。それを外に出して出かけている間に誰かに破壊されていたのを見つけて、兄は涙を流し尚修理しようと部屋に篭もる。父親の死を「朗報だ」と伝えたり、家を出て一度も帰らなかった兄が、幼少期の確かに「想われていた」、「愛されていた」証拠にしがみついている様子がとてもリアルで、共感した。フランス映画を今まで意識して観たことはなかったが、好きになりそうだ。

火曜日だからZoom伊語講座があると思っていて待機していたが、今日はなかった。思いがけず時間が空いたので「芥川龍之介全集」を少し読んだ。「あばばばば」と「煙草と悪魔」だ。「煙草と悪魔」は、煙草がどこから伝来したか、数ある説の中でも悪魔が持ってきたという伝説があり、それを書いてみたというものだ。悪魔は牛商人に取引を持ちかけ、牛商人が勝ったら畑をやる、負けたら体と魂を貰うという約束をする。牛商人はなんとか取引に勝ち、体と魂を守ったが、それで手に入れた畑の煙草の花は後に日本全国に広まることになる。「悪魔の失敗も、一面成功を伴つてゐはしないだろうか。悪魔は、ころんでも、ただは起きない。誘惑に勝つたと思ふ時にも、人間は存外、負けてゐる事がありはしないだらうか」この一文が面白い。

Good Omens」という、三千年来の付き合いの地球好きの天使と悪魔がハルマゲドンを阻止するために互いの上司(天国と地獄)の目を誤魔化しながらてんやわんやする、というドラマがあるのだが、その悪魔を思い出した。数日前、「Lock Down」と題された、ロックダウン中の天使と悪魔が電話で会話をする動画がアップされたのだが、作品の天使と悪魔の性質と関係をぎゅっと詰め込んでいて、ネット上ではファンが狂喜乱舞の大騒動となっていた。この作品の天使と悪魔像が大好きなので嬉しい。

30-day song challenge 23日目は、
"A song you think everybody should listen to"
Ylvisの「The Fox」を挙げる。この歌は、私が初めてYlvisを知った歌で、英語の歌だが歌詞は容易な文だし歌中で叫ばれる動物(?)の鳴き声がめちゃくちゃ面白いので何回も繰り返し聞いた。このグループの歌は他の歌も爆笑必至で、笑いながら英語の勉強にもなるのでとてもいい。ポーランドの初めてのホームステイ先の女の子がこの曲を流していて、「知ってる!」と一気に打ち解けた思い出がある。

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