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抗うつ薬を飲む

私は今日から抗うつ薬を飲む。

精神科の薬は今までも飲んでいたことがあるけれど、抗うつ薬は初めて。

ちなみに少し前には抗不安薬デビューもした。

私にとって抗うつ薬を飲むことは、

今までの悲惨で可哀想な自分(と思っていたみたい)には、もう会えないかもしれないという悲しみが伴う。

私は救われたいと思いながら、救われない自分でいることに安堵し、その自分と決別することを躊躇っていた。

なぜなら、

私の人生は救われないという絶望が、生きがいとなり、私を支えるものだったから。

絶望が生きがいとは、いささか小説じみたことを言っているようで、だけども私には現実だった。

実際に救われない瞬間がたくさんあったことも、また現実だ。

生きているというより、生き延びることに必死だった。

気を抜いたら死んでしまうと、油断が許されなかった過去に、私は何度でも引き戻される。

そして、忘れ去られた感情や体験は諸症状となって身体に表現され、結局過去の外傷と同等の深刻さを保っている。

なにも明確でない私の人生。

本当に生きていたのか、
実感を持てない私の人生において、ただ一つ明確なことがある。

全てのことは、私が自分を、必死に守り続けてきた痕跡である。

だから、私は自分を殺せなかった。

何度も死のうとしたけれど、
今までひとりで頑張ってきた自分を捨てられなかった。

だからこれからだって、私は死ねない。

だから私は、抗うつ薬を飲む。

良くなっていく覚悟を持ちたい。

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