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監視社会に向かわないアイデアがいいな

今年も「もんだいかいけつアイデアコンテスト」を開催します。

毎年、オライリージャパンさんが開催するMaker Faire Tokyoとの共催でしたが、今年は共催ができなくなり、ステモン単体での開催となります。

なぜこのコンテストをするのか?

学校や受験を中心に、「知識を学ぶ」ということは充実しています。

一方で、子供たちは「つくる」「アウトプットする」という機会がさほどありません。

社会でイキイキと生きるには、「つくる力」がとても重要です。その機会を増やしたいなという発想から4年前に企画しました。

しかし小学生対象に「つくる」ところまで求めると、せっかくの自由な発想が乏しくなりかねません。

そのため、まずは「アイデアコンテスト」としました。

身近なところにある課題を発見して、それを解決するためのアイデアを考える。そしてそれを絵や言葉で伝える。そんなアイデアレポートを書いてもらうコンテストです。

アイデアコンテストの審査基準

審査基準は3つです。

1.問題発見の視点
2.解決方法のユニークさ
3.これらを伝える力

審査員はこの3つの観点で評価します。

隠れたもう1つの審査基準

毎年審査会では、子供たちのレポートをみながら感心したりほっこりしたりしています。

中には素晴らしい知識や技術を組み合わせた素晴らしいアイデアもあるのですが、そのような良いアイデアのなかでも、「これは評価するのはやめよう」となるレポートにある共通点があります。

審査基準として言語化したものではなかったのですが、審査委員とやり取りをしているなかで浮かび上がったもので、それは

「監視社会に向かっていくもの」

です。

進化したテクノロジーを活用して豊かな社会になってほしいなと思う一方、「監視社会になることを助長する活用」には、どの審査員も警戒心を抱きます。

例えば、「画像認識能力を活かしてマスクをしていない人を発見する」など。

知識やテクノロジーは、活用の仕方次第で人々を苦しめることになりかねません。

みんながより自由に、楽しく、自立して過ごせるようなアイデアを期待しています。

知恵も道具も、扱う人の心次第。
人を傷つけたり悲しませる使い方がNGなのはもちろんですが、
監視が増えて不寛容な社会になることを助長するのも避けたいものです。

ナイフは人を傷つけるために使うのではなく、美味しいお肉を食べるために使おう。

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