「図解総研」で「日本の子どもの貧困図解」の基礎研究を行いました
ご覧いただきありがとうございます。竹位和也です。
前回「図解総研」の研究員になった旨を書かせていただきましたが、研究期間を終えて一旦成果をまとめました。
近く図解総研のサイトでも成果が公表される予定ですが、実際にやってみて感じたことなどを述べたいと思います。
1.抽象化をする際のむずかしさ
貧困という言葉にはいろんな意味合いがあり、人によってイメージするものが異なるため、図解によるモデルづくりを行う際には、いくつかの前提を定める必要がありました。
でも、その前提をどのように置くかの検討はなかなか苦労しました。抽象化をする際には表したい情報に優先順位をつける必要があるよ、とアドバイスをいただいたのですが、理解しつつもなかなか。
おそらく、私自身が過去に貧困の当事者だったことで、貧困下で苦しんでいる人たちの状況をしっかりと伝えたい、という思いが強かったからだと思います。図解総研のみなさんには迷惑をかけてしまったと思います。。
今回行った研究では一旦、「養育義務を負う親がいること」や「何かしらの理由で親が子どもを経済的貧困下に置いている」という前提を置き、「子供がその状況下で学び育つ機会が奪われている状況」に焦点を当てることにしました。
また、「図によって表すもの(モデルとツール)」と、「図によって表された状況の要因となる事柄やその状況によって起こりうる影響(リファレンス)」を分けて整理する形をとりました。
2.伝わる図をつくることのむずかしさ
今回の研究では「日本の子どもの貧困」をテーマとし、子どもの学び育つ機会は親による提供のみならず、世の中の仕組みによっても見守り支える、という考え方に基づき、「子ども」「親」「行政」「地域」「民間」という5つのステークホルダーを表す図が検討されました。
で、これら5つのステークホルダーを表す、といっても、ここもとにかく試行錯誤の連続でした。その経緯を細かく伝えるのはなかなか大変なので、いろいろあったんだなという雰囲気が伝わる絵を乗せておきます。一番最初の図が今や見る影もないのがよくわかると思います笑
しかしここはさすが図解総研だなと思いました。自分の目線だけでは到底ここにはたどり着けなかったです。特に重要だったのは、伝わる図を構想できることもさることながら、目的に照らし合わせて表すべき情報を見定めることができるところです。
3.誰に使ってもらいたいかを考えるむずかしさ
今回の基礎研究では、一般人向けと、貧困対策等実際に取り組まれている方向けの2者を想定利用者としてモデルとツールを考案しました。
私はこれまでの新規事業開発経験から「全てのプロダクトやサービスは、ペインを減らしたりゲインを増やしたりすることを通じて、ジョブの完遂の力にならなければならない」と考えていますが、今回は社会課題、それも貧困というテーマであることから、どのようなユーザを想定するかは悩みどころでした。
個人的には、貧困で苦しんでいる人たちが多くいることを知ってもらいたいし、ちょっとしたサポートで救われる人たちもいることを知ってもらいたい。しかし現実には貧困に関心がある人はまだ少ないので、とにかく分かりやすさを追求することになるのだろうか。でも、それは単なる押し付けになっているのではないだろうか・・・
ここについては自分がまだ明確にできていないと感じています。引き続き考えて続けて、改善し続けていきたいと思います。
4.更に研究・発信に協力いただける仲間を募集します
図解総研にご協力いただけたおかげで、無事に8/3の研究成果発表会で成果を発表させていただくことができました。持ち時間の20分を越えて、30分以上も喋ってしまってすいませんでした・・・
今後については、更に研究・発信に協力いただける仲間を募集したいと考えています。図解総研のwebサイトで成果物が掲示されたら、詳細は改めてnoteなどでお伝えできたらと考えています。
少しでも興味関心を持たれた方がいらっしゃったら、是非一緒に取り組んできましょう!
記事はこれで以上となります。ご覧いただきありがとうございました。
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