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「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」をみた(ネタバレあり)


まえふり

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」は、ご存じの方が多いと思うが、「ジョジョの奇妙な冒険 第四部 ダイヤモンドは砕けない 」に登場したヤラクターだ。そこから、人気が出て「幸田露伴は動かない」と言うスピンオフ作品になっている。

本作品は、ルーヴル美術館とフュチュロポリス社が行なっていたプロジェクトの一環で作成された作品をベースに映画化されたものだ。

岸辺露伴は、怪しげな古本屋でとある経緯で手に入れたオークションの図録で、黒い絵を見つけ、取材と称しオークション会場へ行き絵を落札する。ただ、その絵は露伴が求めていた絵とは違ったが、絵のうらに書いてあったメッセージから、目的のものはルーヴルにあると考えルーヴルに行くことを決める。

ルーヴル美術館では、事前に露伴からモリス・ルグランと山村仁左衛門の調査依頼が来ており、美術館職員のジャック・ブランが調査を行う。ところが、彼は突然何かに怯え、逃げるようにして美術館の吹き抜けから転落してしまう。一命を取り留めた彼から、仁左衛門の絵は「見捨てられた倉庫」にあることを知らせられる。

露伴と泉は、美術員のエマと美術館コレクションの調査メンバーである辰巳隆之介とともに「見捨てられた倉庫」の調査へと向かう。

いつもの岸辺露伴が楽しめる

冒頭のカットや、全てを見通しているようなそぶりの岸辺露伴は、ドラマで見ていたいつもの岸辺露伴だ。これがまた映画でも見られるのは、逆に非常に贅沢な気持ちになる。

編集者の泉京香も、映画だからといっていつも通りの泉なところが、見ていて安心する。

構成も丁寧

当初、出だしからルーヴルに行って、特殊能力もバンバン使うような展開をイメージしていたが、映画だからといってそう言うことは全くなかった。

序盤、オークション、絵の強奪事件、回想、そしてルーヴル、日本、いつもの日常と場面も非常に丁寧に構成されていた印象だ。主に、場所を変えることで、物語のフェーズを変えていくという手法を取り入れ、見ていてわかりやすく、安心して見ることができた。

緩急を巧みに使った演出

本シリーズは、本編の「ジョジョ〜」とは異なり、スピード感あるアクションシーンはあまり多くない。尚且つドラマと違って映画という長い時間となるが、セリフとセリフの間、寄りと引き続きのシーンを巧みに使うことで、派手なアクションシーンやスピード感のあるカットなどがなくても、間の悪さを一切感じさせない演出がされている。

演出としてアクションを入れていくことは可能だったのかもしれないが、そうしなくても見応えのあるシーンが作れるということを見せられた気がした。

まとめ

本作品、岸辺露伴を知らなくても、SFサスペンスものとしても普通に見て面白い作品だと思った。原作があるので、難しいかもしれないが、まだまだみたいシリーズだ。


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