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世界の食アレルゲン

こんにちは、Kazです!


先日、ある方と輸出のお話をしていて、「日本のアレルゲンと世界のアレルゲンって何が違うのか?」という話になり、確かにあんまり比較して把握したことがなかったなぁと気づきました。


知っていて損はないなぁと思いましたので、まとめていこうと思います!

アレルゲンは国ごとに指定品目が違うので、今回は『日本から食品を輸出しているメインの国』に絞って紹介していきます!



ちなみに、これから紹介していく国は、日本を除き、2022年の日本からの食輸出先国ランキング順に書いていきます。

(食輸出先国ランキングに関しては下記サイトで紹介しています)


では、早速いきましょう〜!



日本のアレルゲン 🇯🇵

まずは、自国の日本を紹介していきます。
(日本は、アレルゲンの『推奨』項目も一応紹介しておきますね)

【表示義務項目】

  1. エビ

  2. カニ

  3. 小麦

  4. そば

  5. 落花生

  6. くるみ

*2023年3月9日に『くるみ』がアレルギー表示義務項目に変更


【表示推奨項目】

  1. あわび

  2. いか

  3. いくら

  4. オレンジ

  5. 大豆

  6. カシューナッツ

  7. キウイ

  8. 牛肉

  9. くるみ

  10. ごま

  11. さけ

  12. さば

  13. 鶏肉

  14. バナナ

  15. 豚肉

  16. まつたけ

  17. もも

  18. やまいも

  19. りんご

  20. ゼラチン

  21. アーモンド

*参考:Eurofins HP


という事で、先日『くるみ』がアレルギー表示義務になったという点は押さえておくべきポイントですね、

また、『表示推奨項目』に入っているものは他国ではアレルゲンに指定されているものもありますので、これから紹介する国々で確認してきましょう!




中国のアレルゲン 🇨🇳

さて次に、2022年の食品輸出先国、第1位の中国を見ていきます。


【表示義務項目】

  1. グルテン物質を含む穀物及び穀物製品

  2. 甲殻類およびその製品(例:エビ、ロブスター、カニなど)

  3. 魚およびその製品

  4. 卵およびその製品

  5. 落花生およびその製品

  6. 大豆およびその製品

  7. 牛乳および乳製品(乳糖を含む)

  8. ナッツ類およびその製品

*参考:農林水産省

日本との違いは、『えび・かに』が1つにまとまっていて、『魚』が義務項目に入っているかどうかですね、


そこまで大きく日本と大きく変わらない印象があります…



香港のアレルゲン 🇭🇰

次は、2022年の食品輸出先国、第2位である香港を見ていきましょう、


【表示義務項目】

  1. 大麦、小麦、ライ麦、オーツ麦などのグルテンを含む穀物

  2. 魚および魚製品

  3. 卵および卵製品

  4. 落花生、大豆およびその製品

  5. 甲殻類および甲殻類製品

  6. 木の実およびナッツ製品

  7. 牛乳および乳製品

  8. 亜硫酸塩

*参考:Centre for Food Safety The Government of the Hong Kong Special Administrative Region


中国と近い一方、『大豆』と『落花生』が一括りになり、『亜硫酸塩』が加わっています。


ちなみに『亜硫酸塩』は、ワインの酸化防止剤等に使われているようです。
日本では今のところアレルゲンにはなっていませんね、



米国のアレルゲン 🇺🇸

続いて、2022年の食品輸出先国、第3位のアメリカを見ていきます。


【表示義務項目】

  1. グルテンを含む穀類

  2. 甲殻類(カニ, エビ, ロブスター等)

  3. ピーナッツ

  4. 大豆

  5. 木の実(アーモンド, マカダミア, クルミ, ヘーゼルナッツ, ピスタチオ等)

  6. ごま

*参考:Eurofins HP


今まで見てきた国々との違いは、『ごま』が含まれている点です。
ちなみに、アメリカでは2023年1月1日から『ごま』はアレルゲン表示義務に指定されているので、かなり最近なんですね!



台湾のアレルゲン 🇹🇼

次は、2022年の食品輸出先国、第4位の台湾です、


【表示義務項目】

  1. 甲殻類

  2. マンゴー

  3. 落花生

  4. 牛乳や山羊乳

  5. 木の実(ナッツ類)

  6. ゴマ

  7. グルテンを含む穀物

  8. 大豆

  9. 10㎎/kg以上の亜硫酸塩

*出典:Eurofins HP


『マンゴー』『山羊の乳』などは台湾ならではのアレルゲンで、『ごま』もアレルゲンになっていますね、



ベトナムのアレルゲン 🇻🇳

続いて、以外かもしれませんが、2022年の食品輸出先国、第5位のベトナムを見ていきます。


【表示義務項目】

  1. グルテンを含む穀類

  2. 魚および魚製品

  3. 卵および卵製品

  4. 落花生

  5. 大豆およびその製品

  6. 甲殻類および甲殻類製品

  7. 木の実およびナッツ製品

  8. 牛乳および乳製品

  9. 亜硫酸塩

*出典:UNIVERSITY of NEBRASKA

ベトナムは、ベトナム特有のアレルゲンはそこまでないイメージです、



EUのアレルゲン 🇪🇺

最後に、2022年の食品輸出先国、第6位のEUを見ていきます。


【表示義務項目】

  1. グルテンを含む穀類

  2. 甲殻類(カニ, エビ, ロブスター等)

  3. ピーナッツ

  4. 大豆

  5. 乳(ラクトースを含む)

  6. ナッツ類(アーモンド、ヘーゼルナッツ、くるみ、カシューナッツ、ピーカン、ブラジルナッツ、ピスタチオ、マカダミアナッツまたはクイーンズランドナッツ)

  7. セロリ

  8. マスタード

  9. ゴマ

  10. 二酸化硫黄(亜硫酸塩)

  11. ルピナス

  12. 軟体動物(カキ, イカ, ホタテ等)

*出典:Eurofins HP


なんだかEUは今までと全然違うものが出てきていますね…
『セロリ』『マスタード』『ルピナス』『軟体動物』がかなり特徴的ですね…


『ルピナス』とは、マメ科の一つで、食用の場合「菓子・パスタの製造、乳及び大豆の代替、栄養補助食品、ソース、小麦粉用添加物など」に使用されているそうです。


日本だとあまり聞かないものだと思いますが、これはEUでアレルゲンなのです、


まとめ


という事で、日本からの輸出国上位6カ国のアレルゲンを見てきました。

なんとなく皆様も感じられたと思いますが、各国特徴のあるアレルゲンもありながら「大体は似てる」んですね、


アレルゲンの記載不備は、各国でリコール対象となってしまう可能性があるので、せっかく色々な努力をして輸出したのに、チェックしてなかったがために大きなコストが発生してしまうのは非常にもったいないです…


大体は似ていますが、各国のアレルゲンはきちんと確認して輸出・販売していきたいですね!


さぁ、という事で、今回は各国のアレルゲンについてお伝えいたしました。
そんなに難しい事ではないので、抑えられるリスクは抑えていきましょう!


では、今回はここまでです!


これまで、食品関連の海外新規事業推進、日本・東南アジア・ヨーロッパ・アメリカでの営業戦略立案〜実行、各国への輸出規制調査等、経験し実践してきました(海外駐在経験あり)ので、もしあなたの食品輸出事業で「こういう所で困っている」「この課題はどう解決すればいいんだろう…?」「この件についてどう思いますか?」など、質問したいな、ということがあれば、ぜひお気軽にお尋ねください!


では、みなさま素敵な1日をお過ごしください〜!^^

Kaz

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