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阪神藤浪投手692日ぶりの勝ち星

2018年9月29日の中日戦以来、692日ぶりの勝ち星を挙げた藤浪投手。
長いトンネルだった。紆余曲折した今日までの時間の中、悩んで苦しんで
やっと勝てた一勝だった。
久しぶりに藤浪の笑顔を見た時、なぜか自分のことのように嬉しかった。

イップスとか言うが、本人にしてみれば毎日が地獄のようだったと思う。
もしかしたら、もっと良い指導者の元で指導を受けていたら、こんなスランプに
ならなかったのかも知れない。
でも、私はこの藤浪の道のりは、彼にとって一生の内、かけがえのない経験であり、必要な経験だったようにも思う。

高校時代からエース。
阪神にはドラフト1位。
デビューした2015年には15勝して、誰もが認めるエースだった。
ところが、16年に7勝11敗、7勝、3勝、5勝…と減り、昨季は自身初の0勝に終わっていた。
不甲斐なかった・・・
誰よりもプライドがあった自分自身に突き刺さる批判。
色々な人が色々なアドバイスをし、言われた通り藤浪もやってみる。

でも、今回の収穫は人の意見で立ち直ったのではなく、自分自身が好調だった15年と現在のフォームを比較して、膝の角度、腕の位置、体の開きなどを映像で比較したり、YouTubeで他の人の映像を観たりして気付いた事があった。

負けたり、挫折して自分を諦めてしまう事は多い。
もう無理だよ。
誰も俺になんか期待していない。
そうして卑屈になる事は簡単。

でも藤浪は密かに復活を信じていた。
”信は力なり!”
あのスクールウォーズで有名な京都伏見工業の山口先生の言葉だ。
これからは心で負けない藤浪が見られそうで嬉しい。

頑張ったら、努力したら・・・
その比重が大きければ大きいほど、喜びは大きい。
今回の一勝。
それは藤浪にとって、プロデビュー一勝と同じくらい嬉しかった事だろう。



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