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〜第2章〜オンライン恋愛inコロナ〜女性目線

第1章はこちら



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東京に対しての憧れはいろんな理由があった。

キラキラしたビル、コスメ、環境

そして田舎とは違う人の多さと都会感


元々家が転勤族で転々としていた私にとって唯一なぜ東京に引っ越さないの?とずっと思っていた。

テレビやSNS、Instagramで見る東京の写真が自分的には本当にまばゆかった。

が、私なんかがと思っていたのは正直な気持ちだった。


でも美波と一緒にいると一緒だったらという思いがどんどん高ぶっていった学生生活だった。


高校2年の時に美波とは出会った。

それまでの私は小学校から中学までは合計4回の転校を果たして、正直覚えていてくれる友達なんて数少なかった。

ようやく仲良くなれたと思ったらすぐに転校。

だけど、私はそこまで嫌ではなかった。

友達には恵まれて、行く先々でこんな私をすごくよくしてくれた。

「優衣は天使みたーい」

「優衣といると癒されるー」


そんなストレートに、本心なのかわからないままちやほやされた。

生まれついてから母親がずっと明るく、どこに行っても近所の方々とすぐ仲良くなるタイプ

そんな母親も転勤ばかりで疲れていると思ったけど、

「お父さんと優衣たちと一緒ならどこにだって行くわよ」

とキラキラ楽しそうに語る母親がいつもまぶしく、
自然と家族は楽しかった。

母の影響も大きかったのか、自然と私は友達や近所の方といるときも明るかった。

なんとなくだけど、母親の思いを潰したくなかった。

夜家で一人でいるときの寂しいそうな表情を何度も目にしていた。

母親は若くして父親と結婚した。

いわゆるデキ婚だったらしい。

母親のことを可哀想などは思わなかった。

父親も俗に言ういい父親で仕事は忙しそうだったが、家に帰ると疲れた顔を見せない立派な父親だったと思う。

母親も父親が帰ってきたら満面の笑顔で出迎える。

食卓にはいつも美味しそうな料理が並んだ。

父親もあまり外では飲みに行くタイプではなく、家で食事を家族団欒をしながら過ごしてくれていた。

けど、そんな父親も食事中によく電話が鳴ったりと忙しそうにしているが、子供や母親の前だとすぐに笑顔に切り替わる。

いつしかこの幸せな時間が少しだけ疑わしくなったのもそう遅くなかった。

中学でいつも通り友達と別れて
帰って来る途中に父親が知らない女の人と話しているのを偶然目撃してしまった。

友達のおかげか小学校からませている友達が多かったからなのか、自然と大人の事情なんかに触れたり、性的なものに触れることも多かった。


なんとなく家族を思い浮かべて、その場を走って立ち去った。

別に普通にお仕事先の方と話しているだけだとも思ったが、なぜか寂しそうにしていた母親の顔が浮かんだ。


それからと言うもの、より一層友達や家族の前で笑顔が増えた。

小学校の時にできた弟とも仲が良かった。

「いいお姉ちゃんだねー」

と近所の方から言われたときの母の笑顔が忘れなかった。

ただ、自然と演じているという感覚はなく、
ただただ壊したくない。守りたいという子供ながらの衝動が私の笑顔を加速させた。


そんな中高校に上がる前にまた父親の転勤が決まった。


その時に母親からの真剣な眼差しの会話を今でも忘れない。


「優衣は、お父さんとお母さんどっちが好き?」


中学3年にもなるともう自我が様々芽生えて
時には察する、空気を読む的なものが私の一つの武器になっていった。


ただ、そこは自然と


「どうして?」


と震えながら唇を動かしていた。

「お母さんね、実家に帰ろうと思うの。
お父さんとはね、それぞれ別の道を進もうって。
もちろん家族はこのままよ。だけど、一緒にご飯を食べないだけ。。。」


その瞬間、母親が泣き崩れる姿を見て即決した。


「私はお母さんが好き!だーいすきだよ」


母親はもはやどちらが娘かわからないくらい、
子供のように泣き出した。

それから私は母親の実家近くの高校に通い、

弟は父親が引き取った。

仲が良かったけど、自然とあまり未練はなく、さみしくなかった。


ただただ、お母さんを守らないと。

そういう点では全くいいお姉ちゃんではない。

弟はよくわからずにお父さんと旅行に行く感覚で恐らくついて行ったように当時は思っていた。


お母さんの実家は、自然豊かで、いわゆる笑顔が素敵な母親らしい人情味溢れた土地だった。

相変わらず近所の人たちもそうだが、
おばあちゃん、おじいちゃんも暖かい目で私と母親を


「ただいま」

と一言添えて、豪勢な食卓の中4人であまり会話をせずに食事をしたあの日を私は忘れることができない。


そんな実家近くの高校に通うことが決まり、


私は美波と出会ったのだった。


第3章に続く。


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