2分間ドラマのシナリオです

今作ってる物語を映像化する時の事を考えて、オンライン・シナリオ講座を習い始めました。

最初は「ト書きの書き方」とか、「状況と発言しか書いてはいけない」というようなシナリオのルールを習うのですが、今回の課題あたり（第3回）からちゃんとした作品を求められるようになりました。

今回は「イライラしている人」というテーマで、原稿用紙4枚の2分間ドラマを作成せよ。
出来ればリトマス法やカットバックという技法を使い、時間経過が分かるように書けという指示がありました。

やってみると、めちゃめちゃ難しいんですよね。イライラを題材に観客に喜んで貰える作品に仕上げるという点が。

最初は安っぽいコメディしか浮かびませんでしたが、何とか現在の実力で出来る限り頑張りました。

（本当はイライラ→葛藤→自己反省→成長というパターンが鉄板なのでしょうが、今の実力ではハードルが高すぎて無理でした😅）

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お題「イライラしている人」
タイトル「奴が僕に突きつけた状況」

人　物
マイク・ミルズ（３４）刑事
モニカ・ミルズ（３４）妻
ジャッジ（４８）犯人

　
○ニューヨーク郊外・ミルズ家
敷地内に車が勢いよく侵入し玄関前に横付けされる。マイク・ミルズ（34）が中から飛び出て玄関のドアを開ける。

マイク「モニカ―――！いるのかーー？」
中に入りドアを開けると、センサーが働きテーブルの上のタイマーが作動する。椅子にはモニカ・ミルズ（34）が爆弾と一緒にワイヤーで縛られ鍵もかかっている。タイマーは残り4：50を指している。マイクは急いでモニカの口に巻かれたビニールテープを剥がす。

モニカ「あなた！鍵はリビングに隠しておく
って言ってたわ！」
マイクは慌ててリビングに戻り部屋中を探索する。戸棚や引き出しを全て調べ、四つ這いになりテーブルの裏側を覗き、カーペットを力ずくでひっくり返すが何も出てこない。マイクの表情は苛立ちのピークを迎え、声をあげる。
マイク「いったいどこにあるーーーー！？」

薄暗い部屋でジャッジ（４８）がその様子をPC画面で眺め笑みを浮かべる。
タイマーは残り1：55を指している。

マイク「まさかここじゃないのか！？」
マイクはモニカの元に駆け寄り椅子の裏側を調べるが何も見つからない。
モニカ「もう時間がないわ。貴方だけ逃げて」
モニカは真剣にマイクの目を覗き込む。
マイク「…大丈夫。これはハッタリだ。奴は僕を試して楽しんでいるだけだ！」
モニカ「そんな…あなた。…逃げて…お願い」
モニカの瞳から大粒の涙がボロッとこぼれる。タイマーが残り0：30を指す。
モニカ「マイク。あなたのお嫁さんになれて
本当に嬉しかった。…愛しているわ」
マイクは爆弾ごとモニカを抱きしめる。
マイク「君のいない世界など惜しくはないよ」
　　　タイマーは止まりアラームが鳴り響く。
　　　ジャッジは少し感心した表情で笑う。