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エシカル とオムツ。ポートランドで出会った布おむつリユースの話。

今日のMTGで廃棄物における、おむつの廃棄料の占める割合の話になった。環境省によると、2015年度時点で、一般廃棄物に占める紙おむつの割合は4.7~5.1%。2030年度には、一般廃棄物に占める紙おむつの割合は7.1~7.8%まであがるという(※1)。

ああ、そうだった。忘れてた。

ポートランドに移住して間もなく2年となるが、当時は息子はまだ2歳でオムツの頃だった。その頃、あれま!と驚いたオムツ事情も、自分が当事者でなくなると、半年も経てば、それこそゴミの埋立地の奥底に埋まって見なかったことになるかのごとく、記憶の底の方に眠っていて、まだ「ポートランド移住日記」で紹介していなかったことに気づいたのだった。

おかえり紙オムツ とはなんぞや?

移住して間もなくの頃、自然派の園に通わせた。初日、紙オムツをして登園させたところ「おかえりオムツ」をよろしくね!と先生から言われる。「おかえりオムツ?はて?」。帰宅はもちろん、紙オムツで帰宅。が、繊維が肌についている。どういうことだ?と思ったら・・・園ではオーガニックコットンの布おむつ で過ごしているということだった(息子の片言の質問からなんとなく理解したw)。なるほど。だから「おかえりオムツ」なのだ。園で使うものじゃない、帰りだけに使うものだったのだ。

ガイダンスがかなりのボリュームで、英語が苦手な私は読みきれなかっただけで(笑)、非常に詳細に記載されていたのであとになってわかったのだが、園からまとめて事業者に委託し洗浄し、また利用する、という流れの布おむつ だったのだった。

布おむつ リユースサービスが点在

これは法人(保育園など)だけの話かと思えば、ママ友に「私も昔使ってましたよ〜、わりと一般的です」と教えられる。ポートランドエリアで検索しただけでも数カ所出てくる。

サービスの構造はこうだ。

・1週間に1回、綺麗な布おむつ が届けられる
・汚れたものは専用袋に入れておく
・その翌週分の届け時に回収
・1週間だいたい18〜25$が現時点の相場

メリットとしては

・ママたちが楽
・布おむつ だとオムツトレーニングがすんなりと終わる
(我が家も保育園のおかげで自然に進んだ)
・廃棄物が出ない

わからない点としては

・廃棄物の焼却/処分と洗浄時の汚染水はどちらが負荷が高いか
・自動車をつかったらエネルギー負荷が高い(電気自動車で回避は可能)

環境という側面ではどちらが良いか?を正確に比較することはできないけれど、2年ぐらい長時間触れるものであること、また、冒頭に書いた一般廃棄物に占める割合を考慮するなら、どちらかというと、布おむつ リユースに軍配が上がるのではないかと思う。

もちろん、自分で洗浄して使えばいいじゃない、という声も聞こえてきそうだ。だが、共働きが多い忙しい家庭において、Podcastを1本聞くぐらいの勉強時間、軽食を用意するぐらいのを毎日そちらに充てることになる。実は私もたくさん、布おむつ やふんどし育児の本を読んだ。が、断念した経緯がある。

調べてみると日本にもいくつかの事業者の方がいらっしゃるようだ。少なくとも私は存じ上げなかった。いま、ママをしている皆さん、よかったら調べてみてください。そして事業を考えている皆さん、日本にも増えたらいいなぁと思うので、ユーザーフレンドリーなそんなサービスをぜひつくって欲しいなと思います。

以上が、ポートランドに移住して知ったちょっとエシカル なオムツ話。おそらく、この話題以外にも私の思考の地層の深くに埋まっしまったものがあるだろうから、時期をみて少しずつ掘り起こして行こう。

※1 紙おむつリサイクルにおける情報整理

http://www.env.go.jp/recycle/recycling/diapers/pdf/001/omutu1_3_seiri.pdf


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