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やりたい事について/とにかく縫うのが好き


やりたい事について考えるのが好き
台所で食器を洗いながら
いつも考えている

やりたい事について考える⑤

[いつかモラの大作を作りたい]


母がパッチワークキルトの先生をしている。
80歳になった今も、
いつまでも遊びに来てくれる生徒さん達に
細々と教えながら楽しんでいる。
その生徒さん達が子供や孫を連れて来て、
みんなに教えているから、
辞め時がわからないのよ、
と、贅沢な悩みを持っている。

子供の頃から私も母と一緒に、
チクチク縫うのが好きだった。
三人姉妹、
チクチク縫うのが好きなのは
真ん中の私だけ。
娘の妊娠中には、
娘用のキルトを縫った。
子供の頃に母が私達に作ってくれた
洋服や小物類の余った布を寄せ集めて縫った。
ベッドカバーサイズ。
3人の子供達が全員使って大活躍だった。

今もリビングにクルクル丸めて置いてある。
みんなソファでちょっと休憩する時に使っている。

子育て中はもちろん時間がないため、
キルトからは遠ざかってしまった。
一番下の子が幼稚園に入った。
さあ、これで自分時間が出来る!と
喜んだけど、
とんだ勘違い。
一人の時間は家事に振り回され、
あっという間にお迎えの時間。
それでも5分でも10分でもいいから
縫いたいと思い、
ハワイアンキルトを母に教わった。
何年もかかったけれど、
タペストリーを完成させた。
ベッドカバーの半分位のサイズ。

私の汗が染み込んでいるであろう大作

どちらの作品も、
母が個展を開いた時に飾ってくれた。
母にとっても
娘がキルトをやる事が自慢なんだと思う。

ハワイアンキルトを作って
気付いたことがある。

布をハギ合わせていく
パッチワークキルトよりも、
ひたすらチクチク縫う
ハワイアンキルトの方が好き。

とにかくチクチク縫うのが好きなのです。

リビングの片隅に
キルトセットを置いておく。
子供を起こすまで10分ある。
子供のお迎えまで10分ある。
子供が帰ってくるまで10分ある。
鍋に煮物の材料を入れて煮えるのを待つ間。

そんなちょっとした隙間時間に、
さっとキルトセットを出して、
チクチク縫う。
最初に大きなアップリケをすれば、
その後はひたすら同じ間隔で、
波線をチクチク縫う。
ミシンが必要、とか
何種類もハギレを切る、とか
面倒な事がないから、
5分だけでも出来る。
1針でも2針でも縫えば、
確実に完成へ近づいていく。
それが私に合っている。


10年位前に、
キルトジャパンという雑誌を見ていたら、
パナマの伝統手芸のmolaの作品に出会った。
色々な種類がある中で、
線模様
という種類の作品に釘付けになった。
ひたすらチクチク縫っている。

やり方が分からないから
自分で勝手に作れない。
モラの存在を知って1,2年が過ぎた頃。
たまに行く町にあるカルチャースクールで
モラ教室がある事を知った。
飛びついてしまった。
月に1回、通う事にした。
カリキュラムがあるので、
なかなか線模様の作品に辿り着かない。
それでも少しずつ進んでいく。
初めて線模様の作品を教えて貰った時、
これはこんな仕組みで縫うのか!
とても面白かった。
計算しながら進まないと、
戻りながら線を完成させる事が出来ない。
数学的な頭を使うような気分。
とても楽しい。

作った作品で気に入っているのは
こんな感じの作品。
とにかく線を縫う。

重ねた布を掘りながら縫う
掘って出来た太い線の中に細い線を縫い込む
鳥の輪郭だけ先に縫い、
後はひたすら計算しながら螺旋模様を縫う。
一筆書きのようにつながっている。


とにかく線を縫うのが好き。
線を縫うだけで気分転換になり、
しかも少しずつだけど
作品が仕上がっていく。

いつか、
大きなタペストリーサイズの作品を
完成させたい。

そしてそれを玄関に飾りたい。

家に帰って来て、
玄関を開けたら、
その作品が目の前にある。
どんな作品になるか未定だけど、
考えるとワクワクする。


何歳になっても
やりたい事に挑戦

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