イギリス話〜緊急医療を求めて翻弄された1日

夫、ぎっくり腰?

金曜の朝、夫がやっちゃいました。ぎっくり腰らしい。

シュタイナー学校で9年生のビルディングプロジェクトを指揮していて、肉体労働を丸一日やって肉体疲労が激しかった夫。朝、靴紐をむすぼうとかがんだ途端に、ぎくっとなったらしい。

今までにも何度も腰を痛めてきているのですが、今回はひどく、とにかく動けない。とりあえず、ソファに横になったけど、体勢を変えられない。ちょっとした弾みでまた激痛が来て、夫、叫ぶ。あまりにも痛いらしく、「銃で撃ち殺してくれー」「このままここで死んでいくんだ」と叫ぶ。そりゃ大袈裟でしょ・・・と思うけど、まあ、そのくらい痛いのでしょう。

体勢を変えようとして、余計痛めてしまったらしく、号泣しだす。「ヘルプー」「ヘルプー」と叫ぶ。これは、ちと、ただのぎっくりではないかも・・・という気がする。


これはまずいかも・・・と、専門家を探す

あまりにもひどいので、救急車を呼ぶ。でも、電話で状況を説明して、「救急車は出せないわ。自力で病院に行くか111に電話して。」と言われる。

息をしている、意識がある、出血していない・・・この3つの理由で救急車は出せないらしい。息止まらないと来てくれないってことですか? 汗

とにかく1cmも動けないから自力で病院は無理。111は、電話で医師のアドバイスを受けられるサービス。とりあえず電話して医師と話す。

「あーー、この場合、痛み止めはパラセタモールはダメだよ。イブプロフェン買ってきて。処方箋を最寄りの薬局に送っておくから、薬を取りに行ってきてね。筋肉弛緩剤だよ。」と言われ、薬をとりにいく。速攻で薬を飲ませる。変化なし。

誰か来てくれないかと、GB(general practice 、ホームドクター)に電話する。ホームビジットはできないから、111に電話しろ、という。「電話したのよ。それで今こういう状況なの」といっても、また111に電話しろ、と。

以前腰をいためたとき、時間をかけても全然治らなかった。オステオパスに診てもらったら、神経が関節の骨と骨の間にはさまってしまった・・・という状況でした。これは、じっと静養しているだけじゃ治らない。その可能性も考えると、誰か専門家に見てもらいたい。あいにく、私のかかりつけのオステオパスはホリデー休暇中。とにかく動かせないので、家に来てくれる医療サービス、オステオパス、フィジオセラピストを探す。電話しまくる。

「今日は無理」
「月曜だったらあいてるわよ」
「火曜、木曜しかホームビジットしてないの」
・・・
何件も電話したあと、なんとか、当日の午後6:30にフィジオセラピストの予約をとりつける。

予約時間まで6時間ほど。なんとかしのがなきゃ。

そうこうしているうちに、111の別のドクターから電話がかかってくる。状況を聞かれ説明。湯たんぽとアイスパック、10分交代で冷やして温める・・・という処置をしろ、と、アドバイスをくれる。

「痛み止めは何使ってる? ん? イブプロフェン? そんなの効かないよ。処方箋を最寄りの薬局に送っておくから取りに行ってきて」

はいはい。

GPオフィスからも何度も電話が入る。「大丈夫?」と。大丈夫って聞いてくるけど、結局は「111に電話してね」で終わる。意味なし。

効果があったのは、定番バッチレスキューレメディ。驚くくらいに表情がすーーーっと穏やかになり、泣き叫ぶのをやめた。処方してもらった薬は、4時間くらいしてやっと効いてきた感じ。なんとか頑張れば5cmくらいは動けるようになった。



救世主登場

この間、私はネットで調べて電話かけまくるので忙しかったけど、お手当とか看護的なことは何にもしてない。手を握っていてあげて、足を動かすとか、足の下にクッション入れるとか、夫に言われたことをやっていただけ。

息子たちが帰ってきて、私には動かせない夫の体を、二人がかりで動かして、寝る体勢と状況を改善。夫の指示にしたがって、的確に動いてくれる。オロオロしているだけの私とは大違い。

まったく、私は役立たずだ。それに比べて、息子たち、なんと役にたつことか。息子たちが救世主に見えてくる。

わざとプリンセスママをやっていたはずだった私。できるけどできないフリをしていたはずなのだけど、今回はまるでダメ。私、ほんと、役立たず。


夫の手を握って、電話してただけだけど、疲労困憊です。



フィジオセラピストの予約時間まであと30分というところで、電話がなる。出ると「フィジオセラピストだけど、急用で行けなくなったんだ。」「別のセラピストを派遣するよう、オフィスに連絡しておくから。」とな。

がっくり。
オフィス、もう閉まってるし。


ということで、週末、もっとホームビジット確保は難しいけど、画策することになるんだろうなあ・・・・・はあ。

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