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日本語独学学習者あるある①ひらがなをバラバラに覚えている

日本語を先生と勉強したい、と教室の扉をたたいてくる人のほとんどは、
すでに日本語を独学で勉強している、と言います。
言語学習アプリ、Youtube, ソーシャルメディア、ポッドキャスト、
教科書を買わなくても、インターネット上には日本語を自分で勉強できるきっかけがあふれているのです。

今日から何回かに分けて、今までに出会った、日本語独学学習者を紹介します。
備えあれば憂いなし、独学学習者に出会ったときは、ちょっと注意してみてください。

ひらがなをバラバラに覚えている

対面で日本語学習を始めたのが11年生(16歳)だったPさん。
アプリを使ってひらがなは読めるようになった、と言うので、チェックしてみたところ、本当に、46文字はしっかり読めていました。
ひらがなから始める手間が省けたので、喜んでいたのですが。

学習が進み、動詞の活用を勉強していたときのことです。
dictionary formから「ます形」の作り方を練習していました。

私:dictionary formは、ぜんぶ、う soundで終わっているでしょ? 
P: yes
私:じゃぁ、u-verbの場合は、動詞の最後の文字のう soundを、 いsound にして、「ます」を加えます。
P:  ……………?
私:う soundは、ひらがな表の、各列の上から3番目だよね? いsoundは上から何番目?
P: …………… ひらがなに、順番があるの?
私:驚驚驚!!!

なんと彼女は、ひらがなに順番や表があることを知らずに覚えていたのです。
どうしてそんなことになったかというと、彼女は言語学習アプリのゲームでひらがなを習得していたのです。ひらがながランダムな順番で出てきて、正しい読み方のローマ字を選ぶゲームを使って、ひらがなを覚えたそうです。

そのゲームだけで、ひらがなを完璧に覚えてきたのはすごいと思いますが、
順番を知らないのは学習を進めるのに不便なので、ひらがな表を部屋の壁に貼ってもらい、ひらがなソングを毎回一緒に歌い、順番を覚えてもらいました。
ちなみに、私のお気に入りのひらがなソングはこちら。大人も子どもも大好きです。

ひらがなは全部知ってる!と言う学習者には、順番通りに知っているか、確認が必要です。

ちなみにこの生徒は、ひらがなを書く練習も独学でしていたので、
ひらがなを下から上に書く癖がありました。
「を」を書くときなんて、
最後の画数を下から上にカーブさせ、そこにひっかける画をまた下から上に書き、最後の横線を書いていました。
それできちんとバランスよく書けているので、見ているだけで、本当に不思議な気持ちになりました。
彼女曰く、上から書いたら、きちんと線の上やスペースに収まらないかもしれないから、下から書いたほうがバランスよく書けるのだそうです。

日本語学習者に書き順を教えるかどうかは、それぞれ意見があると思いますが、
私はバランスよく書くために一応教えますが、その通りにするかどうかは、生徒に任せています。

さて、今日は水曜日。
最近レッスンを始めた中級レベルの生徒さんが2人来るので楽しみです。
この2人も、独学学習者。
次回の記事で紹介しますので、お楽しみに!

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