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不条理インプロで誕生日を祝ってもらいました


先週、
わたしの誕生日でした。



せっかくなので
自分の好きなことしよう、と
「JIPPゴドー」というタイトルの
インプロ(即興劇)の舞台を
観に行きました。


JIPPとは、
Japan Impro Personsという
インプロを愛する大人のみなさんの同好会です。



先日、初めてJIPPの
オープン稽古会に
参加させてもらったのですが、
あったかい笑いがいっぱいの
なんともすてきな場でした。



主宰のひとりである
くろめぐさんこと黒田めぐみさんは
本職が心理カウンセラーとのことで、
インプロのワークのときも
「やってみる?」
と、やさしく挑戦を促してくれました。


そのやさしさ、
見習いたいー!



(わたしは、つい、
「一歩ふみだせば、
アイデアは出てくるから!」
と、スパルタをやりがちなので(^_^;))



このオープン稽古会のときに、
「今度、舞台やるので来てね!」
とチラシをいただいて、
昨日がその本番だったのです。



「JIPPゴドー」は、
フランス語で書かれた戯曲
「ゴドーを待ちながら」をモチーフにした
不条理インプロ。



といっても、わたくし、
「ゴドーを待ちながら」についての知識は
「二人の男が、
『ゴドー』という
会ったこともない存在を待ちながら
不条理な会話をつづける、
くらいのものでした。



「それをインプロでやるって
どんな感じなんだろう?」
とドキドキしながら、
舞台がスタート。



そこは、
「常民栄誉賞」という
ナゾの賞の表彰式を待つ待合室。



集まったのは、
「あなたを常民栄誉賞で表彰します」
という手紙を受け取り、
この会場へやってきた男女ふたり。


どうやら、
手紙の差出人は
「ゴドー」さんという方のようです。



このふたりは、
設定上は
お互い面識がないのですが、
いつになるともわからない
表彰式の開始をまちながら、
ぽつりぽつりと
会話がはじまっていきます。



ふだんのインプロの舞台では、
舞台で語られる話の内容は、
即興で作っていきます。



でも、
今回の舞台では、
「本当のことを話しましょう」
という約束がなされました。



つくり話をすると
「ダウト!」と
話をとめられるというルール。



そこで、ふたりは、
舞台の上の登場人物として演じつつも
語られる昔ばなしは
それぞれのリアルな思い出。



それらの思い出は、
ときに再現ドラマのように演じられたりしながら、
時間をいったりきたりしながら
折り重なっていきました。



そして、
ときおり唐突に、
第三の男性が
現れます。




この男性は、
ゴドーかと思いきや、
ゴドーではない。



男女ふたりの会話の流れを
ぶったぎるように
突然、しりとりをさせたり、
クイズをはじめたり。



なるほど、
不条理ですわ〜。



で、その中で出されたクイズの問題が

「世界でいちばんよく歌われている歌は
なんでしょう?」

でした。



答えはわかりますか?



答えは、
ハッピーバースデーの歌。


舞台上ではすぐに正解が出て
「ゴドーさん的な人」もびっくり。


さらに、観客に
「今日、お誕生日の方いますか?」
と投げかけられ、
わたしはうれしくなって
「ハイ!」
と手をあげました。


すると、会場には
この日が誕生日の方が
もうひとりいました。



「せっかくだし、
みんなで歌いますか」
と、会場全体で
ハッピーバースデーの合唱になりました。


思いがけず、
お芝居の物語の中で
お祝いしてもらった気分に。



こういうミラクルが起こるのが
即興の舞台のおもしろいところです。



ほかにも、
魅力的なシーンがいっぱい。

(「エロい言葉限定しりとり」なんてのも
登場して、大爆笑でした)



エンディングでは、
出演者おふたりが、
すでに亡くなった
自分の大切な人への
メッセージを
静かに語りました。


なんだか、
その方たちとの思い出が
自然に浮かび上がってくるような、
しみじみと
いいシーンでした。



自分の誕生日に
この舞台を観に行けてよかったです。



自分のこれまでの人生や、
これからの生き方について
いろいろ、
思いをはせる時間となりました。



インプロ(即興劇)の舞台は、
一般には
あまり知られていませんが、
けっこうあちこちの小劇場で
上演されてるのですよ。


「ぴあ」などメジャーな媒体には
情報が出てないですが、
X(twitter)で
「インプロ 舞台」で検索すると
けっこう見つかります。



お客さんとの距離がとても近いうえ、
お客さんの出したアイデアを
物語の中で使ってくれることもあります。


プレイヤーと観客が
一緒になってつくりあげる
まさに
一期一会の舞台。



機会があれば、
ぜひいちど
インプロの舞台をご観覧ください。


クセになりますよ〜♪




JIPPのおふたりは
「JIPPインプロ情報局」という
Youtubeチャンネルを持っていて、
インプロ界のいろんな方々に
インタビューしています。


わたしも知らない方が多くておもしろい。


くろめぐさんのインタビューのしかたも
とても勉強になります。



そして、くろめぐさん自身も
こののインタビューに登場した回があり、
「なぜ心理カウンセラーがインプロをしているのか?」
について語っています。


この動画の中で、
くろめぐさんは、
「インプロとは、宇宙の端っこを見つける旅」と語ってて、
その表現のかっこよさにやられましたわ〜。



くろめぐさんが語るインプロのよさは、
わたしが思うインプロのよさと
共通する部分がすごく多い。


自分らしさを大事に生きていたら、
宇宙は、
ちゃんと、必要な人に
出会わせてくれるようになっているのですね。


わたくしも、歳を重ねて、
やさしさを重ねたインプロワークショップを
開催してまいります。


9月のテーマは
「感情となかよくする」です。


すでに一回開催したのですが、
いろんな感情を楽しく解放したせいか
参加者のみなさん、
ワークショップが終わる頃には
若々しく笑顔が輝いてました。


脳と心のリフレッシュに加えて
美容効果も期待できるかも!?



初めての方も
インプロやったことがある方も
ぜひ一緒にたのしく
「感情」であそびましょう。


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