音楽で実際にお仕事をもらえた時の話3

今回は作曲のお仕事を頂けた時の話をします。
作曲のお仕事もいろんなパターンがあるのですが今回はコンペの話をしますね。まずは僕の作曲遍歴からお話します。

初めて作曲をした時はカセットテープレコーダー(テレコ)を二つ用意して、片方にギター伴奏を録音し、それを流しながらもう一方にギター伴奏2を録音、そしてテレコ1に今度はメロを録音する。という手順でした。多重録音ができるものがあるなんて知らなかったのでこんな具合ですね。音はどんどん悪くなっていきます。笑 でも今聞くとアナログ感があってデジタルより優しい音がしますけどね。
しかもなんとそれをSonyに送ったことがあります。
返答はこうでした
「コンプを強くかけすぎだからレシオとスレッショルドをもっと抑えてとった方が良い」
です。
え!?(笑)
当時は何を言われてるのかまったくわかりませんでした。でもそこから勉強しました。レシオ・・??とか今では全てが手に取るようにわかりますが昔はOne by Oneでしたね。ほどなくして4トラックMTRとYAMAHAのシーケンサーを買いました。
シーケンサーでは主にドラムの打ち込みを作り、それをMTRに流し、上からダビングしていく手法でした。テレコと違って音楽っぽくなりました。でも友達はすでにパソコンで録音する手法を取り入れてて、え?なになにと興味はすぐそっちに注がれました。
なのでまずはWindowsのノートパソコンを書い、イシバシ楽器町田店のお姉さんに言われるがままにUSB2.0タイプのオーディオインターフェースを買いました。するとそこにCubase LEが付いて来たのでそれで録音を始めれました。でもプラグインはほとんど付いてなくて、結局MTRの時みたいに外部シーケンサーをアナログで録音してダビングしていきました。
その頃ギタリストとして活動していた関係が身を結び、大阪の音楽プロダクションに遊びにいける機会がありました。
なのでそこにCD-Rを持っていき聴いてもらいました。(CD-R懐かしいなぁ、今は全部オンラインで解決するから使わなくなった)
作曲のお仕事、ではないけどバンドの曲を作らせてもらえる機会がありました。そしてレコスタでレコーディングまで。お金はもらってないですがとても貴重な時間でした。

そこから少したって、コンペというものがあるのを知って初めての応募をしてみたんですね。そしたらなんと当選、初のお仕事をいただけることになりました。女の子ボーカル希望の可愛らしい楽曲です。

その頃僕の機材もグレードアップしていて、Protoolsを使用していました。インターフェースはMboxを使っていましたね。
50,000円ゲット!作曲で初めてお仕事をした思い出です。

まとめ
何も機材を持ってなくても、経験が一切なくてもまずは作って録音してみるのは大事ですね。鼻歌で十分だと思います。
次にドラムやベース、コーラスなども作ってみていろんな楽器にたいして精通することも大事だと思います。
正直、ミックスの知識、マスタリングの知識はいらなかったんではないかと今では思います。あるに越したことはないが、おそらく楽曲を審査する人たちの多くが聴いてるのはソコではないように感じました。
まずは良いメインメロディ、と全体の雰囲気(歌ものなら歌手さんの歌い方含む)。
ここに重点を置くのが良いのかなと思いました。
あとは気軽に応募してみることですね。
今読んでる中尾隆聖さん(フリーザとかばいきんまん)の声優さんの本にも書いてありました、声優はプロになってもオーディションで仕事を受ける、そして9割り型落ちるのがあたりまえ、落ちても気にせず次のオーディションを受けなさい、といった感じでした。
音楽も芸のお仕事ですから、こういうことは当てはまると思います。

そしていざ作品が通って本格的なレコーディングやミックス、が必要になったら詳しい人に助け舟を出しましょう!わからないことは自分でやろうとしてはダメです!時間の無駄だしもしミスれば信頼という大きな大きなおーーーーーきなものを失います。
まずはその道のプロに助けを借りて自分も徐々に学んでいきましょう。


ここでちょっと脱線して作曲するのに必要な色々な機材、というお話書きます。
使う楽器によってできあがるジャンルが変わる。
ピアノ
例えば、僕場合ですけど、ピアノで作るとシンフォニックでテンションコードを効いた基盤ができあがります。おしゃれなものとか、三和音だけで作る歌詞に重点を置けそうなシンプルな音楽とか、ダイナミクスの効いた壮大なバラードとか、ですね。和物もピアノの方が作りやすいですね。

ギター
フォークソングとか、昔ながらの渋めの音楽とか、ネオソウル、ロック、メタル、秋風があいそうなやつとか(笑)、そんな感じの音楽になりますね。

エレキ / シンセベース
ワンコードのラップが乗りそうなかっこいい系とか、ゴリゴリのラウド、パンク系、Dub Step、Drum'n Bass、Techno、とかですね。

サンプラーなどのPad系
洒落たHouse、R&B、Hip Hop、レトロ系ループ系、ですね。そんな楽曲ができます。自分でギターやピアノの音を録音して、そのあとレコードノイズのせてサンプリングしたりもしてます。あたかもレコードからサンプリングしたかのような感じで。


え?と思うかもしれませんが、アカペラで歌だけで作ることもあります。間違いなく歌を大事にするような音楽に仕上がります。だって歌と歌詞しかないからね。笑 駅の改札前で携帯のICレコーダだけで作ったこともあります。

シンセ
シンセはいろんなジャンルが作れると思いますが、強いていうならアンビエント系を作る時は9割シンセから作りますね。オシレーターで波形を選ぶよりも前にトランジェントシェイプを作り込みます。


はい、こんな感じですね。僕の作曲法とかの話はまた別の機会で詳しく書こうかと思います。

次回は演奏の仕事の話2、かもしくは作曲の仕事2、を書こうと思います。

See ya !

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?