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ミックスの話 上流ほど重要度が上がっていくという話

DAW上でのミックスの話を書きます。ポイントは上流ほど重要度が上がっていくという事。なんのこと?と思う人もいるかもしれません。作業工程の順番の話です。楽器を弾く人が上流に当たり、マスタリングが下流に当たります。この時点でピンときた人もいるかもしれませんね。

楽曲作成の工程はまず、

⑴作曲をする(譜面に書く、または録音メモをする)

⑵歌があるなら歌詞を書く

⑶アレンジをする

⑷楽器を録音していく

⑸ミックスをする

⑹マスタリングする

一般的な作り方を大まかに言えばこうですね。この数字が小さい方が上流になります。数字の大きい方は下流と呼んでいます。

楽曲が良いと思えるようにするにはこの上流をいかに重要と捉え進めていけるかにかかっています。上流になるほど重要です。
ここを意識できていない人がとてもとても多いです。マスタリングでプロっぽくしてもらおうとか、ミックス次第だ、みたいな人が多いですね。
違います。
確かにミックスもマスタリングも大事ですが、1〜4がしっかり作られて入れば5~6でやることはほぼないです。
何もせず終わることも十分考えられます。

曲が良いと一般人が思うのは1で良いものを作れているかどうかだったり、2がとても素晴らしかったり、3が神がかってるなどという部分です。

ここを学ばずに下流を学んでも良い楽曲とは遠いように思えます。
まずは良いメロなのかどうか?(いい雰囲気なのかどうか)
良い歌詞なのかどうか?
良いアレンジなのかどうか?
をしっかり見極めることで作業はとても楽になります。

よく、「ベースが埋もれてしまうのを防ぐミックスはどうやるのですか?」とか
「抜けよくするにはどうしたらいいでしょうか?」
という話をされることが多いです。

それは実はミックスの腕というより、アレンジと録音の良さなんですね。
僕はもちろんミックスもたくさんの事を学んではいますが、どんなに手を尽くしたミックスしても、良い1~4には到底叶いません。

まずはそこを見直すと解決が早いと思います。
もし自分のアレンジやミックスが気になる方がいましたら僕に聴かせてください。少しだけアドバイスできると思います。

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そしてここから1〜6を軽く説明していきます。

⑴ 作曲
これは単純ですがピアノかギター、とメインメロ(歌など)だけで演奏した時、良い曲だなぁっと思えるかどうか、です。もしろん伴奏がチェロの伴奏がメインなのであれば、チェロとかでも構いません。メイン伴奏とメインメロだけで良いって思えるかどうかって事ですね。

⑵ 歌詞を書く
歌詞の「良い」を定義するのは簡単ではありません。人によって価値が違いますから。そこは忘れないでください。しかしあえて言うのであれば、二度見(二度聞き?)するほど「え!?」って思える歌詞にするということは良い歌詞を書くのにTipsの一つだと思います。

⑶ アレンジをする
縦の音(和音)ばかりみずに、横の並びの音に注目すると良いと思います。四分音符、八分音符〜 だったり休符の位置、長さ、だったり、トップノートは何かそして低音と高音の動きの連動性はどうなっているか。などですね。これを一言で表すのは難しいですが。

⑷ マイクの種類、マイクの距離、電圧、壁の素材、ノイズ量、演奏者の練習量、このあたりが注目です。最近は練習量の少ない人が多いなぁと思います。練習でできてないことは本番でもできません。練習をしてこないということは本番で何もできないことと等しいと思っておくくらいが丁度良いと思います。僕が演奏の仕事をしてた時は「お前たちは日々練習をすることが仕事だ」と言われていました。常になんでも弾けるくらいの練習をして本番に備えろってことですね。ハードでした。。笑

⑸ ミックス
個人的な意見ですが、かっこよくする、思わない方が良いと思います。何が足りてないか、何が不要なのか、を全体を通して見回す事をやってます。僕の意識ですが、「既にかっこいいこの楽曲をさらによくするには、そしてこの既にかっこいい楽曲を邪魔するものは何か」という意識で聴いています。
だからかっこよくないのであればミックスで何をやろうがかっこよくはなりません。上流の工程に戻す事をお勧めします。

⑹ マスタリング
いろんなマスタリングが想定されると思いま。僕はマスタリングのプロではありませんけど、まずは音圧感を揃える。周波数が他の楽曲と比べて急に低音が出てたりとか突飛なことになってないか聞く。イヤホン、ヘッドホン、アクティブスピーカー、安っぽいスピーカー、で聴いた時聞き苦しくならないか、などを考えています。
この辺は僕もプロの人に色々学びたい事であります。

頻繁に思うのが、レコーディングさえしっかりできてればミックスもっと楽なのになぁ、ですね。

いかがだったでしょうか?何か役に立つ情報がこの記事から得られれば幸いです。

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