バンコクの宿(5)|バーン・ナイ【コロニアルスタイルの部屋で古式ゆかしいタイ料理】
国鉄サムセン駅。前国王ラマ9世の居所であったチットラダー宮殿の近くですが、自分にとっては日常生活の中で出かける機会はほとんどないエリアです。その駅の正面にあるのがBaannai Hotel。
ここはホテルというよりレストランが有名でミシュランのBib Gourmand を2019年から3年連続で獲得しています。ホテルとしての客室はわずか3部屋。美味しいご飯をたらふく食べてそのままばったり倒れて寝る、というコンセプトはフランスのオーベルジュに似ています。
今回利用したのは夕食付のプロモーション。予約がとれた段階で、手配してくれた友人からメニューが転送されてきました。どうやら事前に決めておかなければならないらしい。
前菜、メイン、デザートを数種類から選ぶのですがこれが難しくてさっぱり理解できない。由緒正しきタイ料理だからなのか、英語併記があってもイメージできないのです。日本の高級料亭でお品書きの内容がわからないのと同じなのかもしれません。
同僚のタイ人(物知りのベテラン社員)に相談してみたら、画像付きで丁寧に解説したメールを送ってくれました。ちょっと聞いてみるつもりで気軽に頼んでしまって申し訳なかったな。タイの人は本当に親切です。
公共交通機関を使っていくここへ場合は BTS アーリー駅からタクシーが便利。目印はサムセン駅です。駅だったら道をよく知らないと不評のバンコクのタクシー運転手でもわかります(おそらく)。
当日アーリー駅のすぐ前からタクシーに乗ったら10分ほどで到着しました。重い鉄の門を開くと立派な邸宅、という表現がぴったりのコロニアルスタイルの建物が現れました。
玄関にはミシュラン獲得のボード。玄関を抜けると英国調の居間。ここでチェックインです。敷地自体はそれほど大きくはなく、本当に知人の家に招待されているような気分。
奥の小部屋では花飾り作りのワークショップをやっていました。いかにも富裕層、という感じの母娘が参加していました。
さて、夕食です。事前に希望のメニューを伝えているので席に着くとすぐに料理が運ばれてきます。今回友人と2人なので別のものをオーダーしました。
前菜(1)バナナの花の天ぷらとトムヤム、トムカー、グリーンカレー3種類のディップ。
前菜(2)花のフライとエビ、豚肉のサラダ。
とても美味しいのですが、これってホントに前菜?というボリューム。あまり食べてしまうとメインが入らないのでは、という不安がよぎる。
メイン(1)北部料理セット。タイのホーロー弁当箱、ピント―に入った北部料理の数々。ガイトー(鶏唐揚げ)、サイウア(北部ソーセージ)、ラープ(挽肉サラダ)、ケープム―(豚の皮を揚げたもの)、カオニャオ(もち米)、ナスとトマトのディップ。
メイン(2)ナムプリックカピ(エビの辛味噌)、カイジアオ(卵焼き)、苦瓜のスープ、ジャスミンライス。
盛り付けが素晴らしく美しく、味も上品で食べやすい。しかし、しかし、不安的中。量が多すぎてとても全部食べられない。今日は宿泊だから持ち帰りもできないし。。。(そもそも、こんなレストランで持ち帰りは無粋か)うーん、断腸の思いでギブアップ。
でもデザートは食べました。
もう動けん、というくらい満腹となり、早々に部屋に退散。これぞオーベルジュの醍醐味。この日は20人くらいのグループも食事に来ていました。我々宿泊客は別室だったので声は聞こえませんでしたが、どうやら皆さんご親族のようでした。
3つしかない客室もなかなかお洒落です。
小さな庭には噴水。ムーディーですが、この時は大雨。
翌朝、目の前のサムセン駅を見学に行きました。タイの国鉄駅は改札口などありませんので出入り自由。何だか昭和の香りのするレトロないい雰囲気。電車で旅に出たくなりました。
このホテルは結婚披露宴によく使われているようです。雰囲気もよくて、料理も美味しい、人気があるのもよくわかります。帰りは駅前にたくさんいたトゥクトゥクでアーリーまで戻りました。(料金はタクシーと同じ)*一部の写真は N.Arase からお借りしています。
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