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エフェサイクルを回すとどうなるのか②

こんにちは、エフェクチュエーション(以下「エフェ」)実践サロン「スナックレモネード」お手紙係の谷口千鶴です。

私は関西学院大学大学院の「イノベーション実践」で、エフェクチュエーションについて教える授業のティーチング・アシスタントをしています。この授業は、エフェクチュエーションサイクルを学ぶために、座学だけでなく、実際にやってみることがポイントになっています。時に自分の内面を向き合ったり周囲を巻き込んだりもする必要があるため、大変ではありますが、(本気で)やってみると、「レポート書いた!」とか「新しいフレームワークを覚えた」などではなく、必ずや何かが起き人生が実際に動くので、お得な授業でもあります。このお得感に惹かれて、毎年履修登録をして受講している人もいます。授業7週間。6時半から9時50分まで。長いといえば長いですが、何かを起こすには短い時間。それでも何かが起きてしまうから楽しいのです。

Day1のワーク『手中の鳥の原則』

先週の授業は、「手中の鳥」の回で、自分たちの手持ちの資源を洗い出し、そこから出来ることを発想してみよう、という内容でした。私も受講生に混じってやってみました。こちらに詳しく書きました。

Day2のワーク『許容可能な損失の原則』

Day 2の宿題は、Day 1で洗い出した「できること」に優先順位をつけ、その実践に伴うリスクを考慮する『許容可能な損失の原則』を学びワークをします。ワークは以下の手順で行います。期間は一週間です。

まず、その実践を行った場合に失敗した場合に失うものを5つ書き出します。次に、逆に挑戦しなかった場合に失うものを5つ書き出します。これによって、起こりうる損失を把握し、許容可能かどうかを判断します。もし許容できない場合は、どのようにして損失を最小限に抑えることができるかを考えます。

私がDAY1で出した「できること」はこんな感じでした。

  • 英語の勉強

  • ストレングスファインダーとエフェを組み合わせたコーチング

  • エフェライフ本の執筆

  • たこ八メタバース店

  • ダイエット

  • ユーチューブ発信

  • 学会発表(医療マーケティング×エフェ)

  • トロントでワーケーション

  • マルラコミュニティー

英語やダイエット、ユーチューブ発信、ワーケーションは、私に「やるぞ!」という気持ちさえあればできることなので外しました。学会発表は秋くらいのことなので脇に置きます。なので今年は以下の3件をひとまず「許容可能な損失」の原則に当てはめてみることにします。

  • ストレングスファインダーとエフェを組み合わせたコーチング

  • エフェライフ本の執筆

  • たこ八メタバース店

この3件をどのように実行していくのかについては、長くなりそうなので次回にまわします。

ちなみに2年前に個のワークをやった時、私が考えたのは、

  • 自己肯定感の低い自分を手中の鳥と考え、自己肯定感の高い人達を研究し、課題論文にする

  • 身の回りにあるスラック(才能のあるお友達)とチームを組んで中小企業のお手紙係りをする

  • 病気や障害のために動けない人たちをVRでいろいろなところにお連れする

でした。これは2年かけて形は変わりましたが育っています。

許容可能な損失の考え方がもたらした変化

「許容可能な損失の原則」は、私にとって大きな発見でした。この原則を知ることで、たくさんのことができるようになりました。

例えば、Facebookでの友達申請です。

かつて私は、「誰かを誘う」ことをとてもハードルが高いと感じていました。「私から友達申請をすることで、相手に迷惑をかけてしまうのではないか」と悩んでいました。当時は、そんなメンタルになる自分を「自分に自信がないから」と解釈していましたが、今は、「断わられることが絶対嫌だ!というプライドの高さ」からであったと分析しています。

ただ、「相手が迷惑か考えるかどうか」というのは予測不可能なことなのです。そのような予測不能エリアをコントロールしようとしていたから行動ができなかったと考えられます。

私がすべきなのは、「迷惑かもと思われるかも」という自分の気持ちをコントロールすることです。そこが受け止められるようになった時、申請できるようになりました。もちろん相手の迷惑をかけないように気をつけながらではあります。

お誘いすることに対するハードルが下がった

「一緒に行きたい」と思う人がいれば、言ってみることができるようになりました。そこでお断りをいただいたら、「あー私って、相手が一緒にいたいと思うような人ではないのだなー」と知ることができて良いですし、もし断られた場合でも、それは相手の意思ですので、自分自身を責める必要はありません。また、先方に用事があったりしてお断りいただく時も、こちらを受け入れる準備がある方なら、「この日は予定があるのだけど、〇〇日はいかがですか?」と提案してくださいます。逆に何の提案もない方であれば、それはもうご縁がないということです。口先だけで約束する人もいますが、それはその人の性格なのです。そのことを知ることができるのも良いことです。おかげでより自発的なパートナーとクレージーキルトを組めるようになりました。

ちなみに、私は「ちょっと会いたい」くらいの人であれば1回で諦めますが、諦めがつかない場合も、エフェ以降は「ラッキー」と考えるようになりました。自分自身の願いを認識することができるChanceですから。

「私、どうしても相手のリソースがほしいと思っているのね」

という自分自身の欲求に気づくことができるのは良いことです。

ただし、相手に迷惑をかけることが明らかに分かっている場合は、自分自身の許容範囲を超えるため、諦める必要があります。だいたいの基準は3回くらいでしょうか。そのくらいの回数で断られると、もうご縁がないということです。諦める努力をすることも大切です。

この考え方はビジネスでも同じで、会社での企画提案などで使います。上司が通す気がないと分かっている企画に何度もぶつかっても、骨が折れるだけです。別の企画を考えることが大切です(笑)。


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