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発達障害メイド喫茶、代表の想い。

発達障害メイド喫茶、代表として2年目を迎える"かや"です。
※今から綴るのは私の考えであり、なるべく自由に表記するため、専門的な突っ込みなどはご遠慮くださるとありがたいです。

発達障害メイド喫茶では2023年1月現在、私含め7名のメンバーが在籍しています。
お手伝いさんボランティア含めると20名程になりました!
日々ご帰宅されるご主人様、お嬢様にも本当にご協力に感謝しています。

健常者が障害のある人を雇用する場所は沢山あります。しかし、障害当事者が代表を務めて、更にメンバーも8割障害当事者というのは珍しいパターンです。

私は障害者手帳2級を持っていて、日常生活含め援助必要との診断を受けてます。

しかし、パッと話すだけでは、なかなか私の特性や障害は見つけることが難しいらしく、
しかしそれは、私が死に物狂いで覚えた生きる術でしかないのです。

カメレオンのように姿を変えることを、発達障害界隈では"擬態"と呼ばれています。

簡単に言えば、健常者のように振る舞うことです。
わかりやすくいえば、常にバレないように竹馬で移動しろと命じられてる気持ち!
めっちゃ大変です。


まさしく私は"擬態"してるだけなのです。

本来の自分でいれる場所がないと心身の疲労が溜まってしまい、そういった状態が続くとダウンします。

なぜ擬態しないといけないのか。
それは、ハッキリ言って、"社会は健常者の人のための社会"だからです。
大多数に合わせた社会。
つまり大多数に合わせられない人はもれなく生きづらい。

私の性別の役割は、社会では【女性】になります。
やっぱりジェンダーに捉われない価値観とか言われていても、性別に求められる役割は根強いものです。

私には子どもが2人おりますが、訳あってひとり親です。

「早く再婚しろ」とか、「ひとり親なんて子どもが可哀想」とか、なぜ世の中には自分の価値観でしか見ずに、勝手に評価してくるのか、私にはわかりません。しかもその人達が私に何かしてくれるのかといえば、何もしてくれません。(笑)

女性というのは一般的にも共感や臨機応変さ、柔軟さ、気遣いが求められるため、正に私のような人間には、生き地獄です。

しかも、子育てしながら仕事をするのが当たり前の世の中になってきてて、もうそれはスーパーウーマンだよね。

学生時代も、女性のグループで浮かないように日々注力していました。
それでも見事に浮いて、虐められちゃうところが何とも言えぬ悲しさ…。
私にとっては、協調性が服着て歩いてる学校なんてものは、苦痛でしかない。

仕事では真面目に働くことで評価を得ますが、【できる人】の擬態をしているため、そのうち疲れて動けなくなります。とうとう駅から出た方向がわからなくなりました。今でも疲労が溜まると、帰り道さえ明瞭になります。

できて当たり前の事ができないのに
なぜか人ができない事ができることもあります。

その凹凸に、他人はついていけませんし、理解もできません。

その為、孤独になっちゃいます。まさに、発達障害は目に見えないため孤独との戦いが起こりやすいと感じてます。

上司や同僚間での丁度いい会話のレベルも掴めないため、失礼がないよう懸命に努力した結果、息抜きもできずに疲弊。

また、仕事場の飲み会などのフワンとした集まりがあるのも苦手。

いつも上司や同僚に気を遣っているため、
何を和気藹々と話せばいいのか…
そもそも家庭環境も複雑すぎてみんなと話も合わないし学生時代は黒歴史。

発達障害とわかるまで

・できない人間なのではないか
・精神的に弱いからでは
・人に嫌われるのでは
・そもそも生きてて良いことあるのか

等、不安と失望の日々を送っていたのですが
今では、発達障害の診断が出た事で逆にホッとしました。

・できないことが発達障害の特性のせいなのであれば、それを補えるように周りにサポートをお願いすること
・仕事の飲み会などは断る、参加しないこと。
・しんどい時は諦めて休むこと
・スケジュールは1日に最高2つくらいに収めること…

等、擬態しなくてはいけないところはやっぱりありますけど、それ以外の所では
"無理をせずなるべく心と身体の指示に従う事
が大切"
なのではないかなと思うようになりました。

しかし一般社会でそれが許されるところなんて滅多にありませんので、発達障害当事者が伸び伸び生活するためには高いスキルや専門性のある仕事になってしまい、多くの当事者は無理矢理大勢に合わせるか、給与の低い仕事に就くしかなくなってしまう現状。

しかし、このまま、最期まで肩身の狭い気持ちで生きていくなんて真平御免でした。

世の中にはしんどい思いをしながらギリギリで生きている発達障害当事者の同志がいることも、SNSやイベントなどで知っていました。

発達障害者だけの集まりは人間関係が濃くなってしまうイメージがあるし…。

どうせなら発達障害ではない人たちも楽しめて、お互いの壁が無くなるような場所を作りたい。
そのためには楽しめる事が大切で、
エンターテイメント性を取り入れながら、
障害がない人もある人もお互いを尊重できる空間…。

あと、女性は結婚出産でキャリアが中断してしまうことも多いし、私のようなひとり親で実家も頼れないタイプはどうしても生きづらくなる。それなら、もっと自由な働き方ができる方がいい。

堅苦しくはなくて、のびのびを個性を活かせる事ができる仕事。

キャリアを諦めず何度でもチャレンジできる。

失敗しても諦めずにちゃんと経験を積める。

いつもの自分とちょっと違って、でもそれは本当の自分で。自己表現していける…。

メイド喫茶はどうだろうか。
メイドをしていた経験もあるし、異空間では自分自身を表現しやすかったし、何より自分のこと少し好きになれた。

そうだ、"発達障害当事者女性のメイド喫茶"がいいな。全て叶えられる!

メイドさんのキャラクターをしっかりご主人様たちに伝えていく事。
そのキャラクターの中に発達障害特性もちゃんと盛り込んで伝えていけば、障害理解にもつながるよね。

私が実感する上で、人類にとっての毒は孤独なんじゃないか。
孤独を癒せて、働いてる人も存在意義を感じられるような場所にしたい。

私も…訪れた人達もいつか人生を終える時が来る。
その時に、思い出してくれるような存在でありたい。

書ききれないくらいたくさんの想いから発達障害メイド喫茶が生まれて、私をはじめメンバーに会いにきてくれる人も当初よりずーっと増えました。
その度に、私はみんなの中に少しでも思い出として残って、辛い時とか悲しい時、なんだか退屈だなぁって時。
寄り添える存在になりたぃなぁと思うのです。

世間一般的に発達障害者は単純作業しかできないとか思われがちなのかな…
実際は、人間としてユニークで面白い人は沢山いるし、確かに人と違うかもしれないし、個性は様々。苦手なことを覚えることは健常者よりも遅いかもしれないけど、コツコツと経験を積むことで、やっぱり前よりできる事が増えてる。

世の中の社会はできて当たり前だし、失敗することを嫌う。

私のような人は失敗する事が多くて、何もミスしてなくても自分のことかもしれないって確認して振り返る。

中には、自分自身を見放して途方に暮れる人だっている。

けど、失敗しない人間なんていないから、
失敗の続きが1番大切で、次をどうしていくか。"自分なんか"って拗ねずにやっていける心を育てたいし、もっと自信を持てる経験を増やしていきたい。

発達障害があってもなくても、人間は1人で生きて行くのは難しいはず。

発達障害メイド喫茶を通して、関わった人の人生を少しでも明るく照らしていきたいなって思います。

私やメンバーも当事者なので、皆で力を合わせて作っていける場所にしていきたいです。

発達障害メイド喫茶スターブロッサム
私にとって皆様が唯一無二であるように
皆様にとって唯一無二になれるといいな。

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