『女子中学生の私と路上生活。』-エッセイ07
凍えるような2月。
・・・・今日も学校に行けなかった。
セーラー服のまま冷たいアスファルトに座って、行き交う車を見ている。
ここは駐車場だから、車の中にいれたら温かいのだろうけど。
私にはそれさえも与えられない。
上等な居場所は、私には似合わない。
手足の感覚も無くて、肌も潤いを失くして
持病のアトピーが悪化して、かさついた肌が粉を吹いても
病院へ通うアイデアも浮かんでこない。
・・・発進していく車を見つめる。
あの人達には暖かな家があるのだろう。
私が制服姿の私が座っていたところで見向きもしないのだ。本当に見えてないのかもしれないけど。
いつの間にか、幽霊にでもなっちゃったのかな。
誰か迎えにきたら良いのに…と内心思っていた。
こんなに長時間転がっていたら、誰も見つけない方が不思議だから
意図をもって無視をされているに違いない。
何回も想像の中で私に延ばしてくれる手をイメージしてみたけど
そんな素晴らしい夢は訪れなかった。
家に帰れば、学校に行ってない事がバレてしまう。
娘が虐めに遭っていれば、母を悲しませるだろう。
それに、虐められてる事を深掘りされるのは、小さいけれど確実に存在する私のプライドが許さない。
私が、まるで不良品みたいじゃない。
だって、みんなは普通に学校に行けてるんだから。
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