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保育園にて

ずいぶん前の話なのですが、保育園に巡回指導に行きました。数人の子どもが気になるので見てくださいとのこと。運動会前だったので、リズム運動で、旗を使っての演技の練習中でした。ひとり、他の子とは明らかに違う子がいます。ぎこちない動き、Aくんは、真っ直ぐに手をあげることができません、みんなより腕は下がっているし、肘は曲がっています。(低緊張だな…)立っているのもしんどそうでした。

練習が終わって教室に入ります。次は、お絵かきみたいですね。
「はい、紙を半分に折ってね」先生は紐を見せて続けます。「この紐を半分に折った紙で、挟みます。」「これは、旗になるから、みんなは、旗の絵を描いてね」(なるほど、万国旗をつくるわけか…)

「…」「…???」

こどもたちは、わからないみたいですね。

向こうのテーブルを見たり、隣の子をみたりしてますが、誰も描こうとして…

いやいや、Aくんが、描いてるじゃん!おっ!すごいすごい!うわー、旗っぽい。うまいなぁ。

ちらっと、Aくんの絵をみたこどもたち、やっと描きはじめました。

発達障害のこどもたちは、マニアックなことが多いので、旗とかは、大好きだったりします。

今回の様に例えば、旗を作ると言うことが決まったら、旗とはなにかを勉強させて欲しいなぁと思います。世界の国旗みせたり、街中にどんな旗があるかな?と探させたり、そうしたらきっと、Aくんが、得意げに話してくれると思うのです。それをみて、ほかのこどもたちは、Aくんすごいなあと思うでしょうし、おうちに帰って「Aくんはすごいんだよ!」とおうちの人にも話すと思うんですよね。

たったそれだけのことで、大きく変わることってたくさんあるんです。発達障害のある子が光り輝く日は、身近なところにあるんですよね。

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