見出し画像

Non essential なんてない...

コロナが来て、必要不可欠なエッセンシャルなものと、不要不急のものという考え方に突然、従わなくてはならなくなった。

芝居もないし、生演奏も聴けない。映画館はないけど、映画は観れるし、音楽も聴けるけど。

美術館も閉まって生の絵を観に行くことはできない。バーチャル、ネット、写真では観れるけど。

シェフの作る得別な料理が食べられない。そのレストランでのAtmosphereを得ることはできない。自分の手料理だって美味しいけど。

子供たちとも会えなかった。グループチャットで顔をみて、お話しできるけど、ギュッとハグとかチュッ とキスとかもできなかった。

テニスやゴルフもできないし、全てのスポーツのゲームが中止された。

シアタ―で働く娘はもう3月のはじめには干されはじめ、大好きなミュージカルやオペラ、バレエも観られない。
俳優にとって、バレエダンサーにとって、opera歌手にとって、オーケストラの一員にとってシアターやミュージックホールは必要不可欠だし、それを愉しむ私にも必要不可欠だ。美術館や博物館で働くキューレターにとってもそれは必要不可欠で、アスリートにとって、スポーツは必要不可欠。

ニューノーマルになると、要らなくなる仕事が顕著になるという。
要らないもの。必要じゃないもの。もう要らなくなったもの。
そんなものは誰もが持っていたし、処分もしてきた。それによって新しい風を手に入れることができることも知っている。

けれど、必要じゃないとは、あなた自身でも私自身でもない。あなたは必要な人なんだということを知っていてほしいと思う。要らない人間なんて一人もいないという世の中であってほしいなと思う。

今、ノン エッセンシャルとされている、多くのことは、私たちの心に豊かさをもたらす、必要不可欠なものだ。
そして、旅。
人生の旅を旅抜きにするのは、本当に忍びない。人生の彩りを黒か白だけにするのは、もったいない。

命からがら戦時中を生きた人から生まれた多くの美しいものに想い馳せればこの時期がまた新たな美しい情熱を生み出すに違いないと思う。

元には戻らないのかもしれない。でも、それは全てが無くなるのではないのだ。自分の気持ちと自分を大事にしよう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?