花粉症の人事である私が、花粉を全力回避する会社制度を考えて実験したので、一緒にやってくれる人を募集します。
カヤック人事部の柴田です。
この記事のまとめ
“花粉を全力回避する会社制度”を今年、カヤックで実験的にやってみました。来年は本格的に実施したい!社外の人も参加できるようにしたり、他の会社も導入できるようにしたい!と思ったので、花粉回避に興味のある人事・クリエイターで集まって、アイデア出したり、情報共有したりするイベントをやります!
※イベントに行きたい!人はこちらをクリック
花粉を全力回避する会社制度を考えていたら、今年から花粉症になりました。
実は、先月まで花粉症じゃなかったんです。ただ、「花粉を回避できるサテライトオフィス」がもしあったら、社員もうれしいよね?と思いつきまして、当事者意識ゼロの軽い気持ちでこんな実験をしました。
ただ、私は花粉症ではありません。本当に花粉症の人にとって意味があるか検証するために、重度の花粉症のライターおかんさんと、カヤックのエンジニアメンバーに同行してもらい、レポートしてもらったのが上記の記事です。おかんのテンションの高さに「これは本当に意味がありそうな制度だ!」と手応えを感じました。
そして、“花粉回避サテライトオフィス”の実験をしたあと、3月末に花粉症になりました。まさかこれほど大変とは正直思っていなかった!全く仕事する気にならない。既に花粉症になっているみなさま、当事者意識ゼロで本当に申し訳ありませんでした!
「花粉症まじふざけんな、こんな状況で働いてられない!これは自分のためだけにでも来年もやるしかない」という内容が以下続きます。
花粉症になっていろいろ検索して調べた結果を書いてみる。
まず、根本的な治療って何があるのか調べてみた。舌下免疫療法ってのがあるらしい。しかし、その方法は、3年以上かかるし、花粉のピーク時期には開始できないということで、もう今年の対策には間に合わないから意味がない。来年に向けてはいろいろ全部準備するから心配するな(自分向けのメッセージ)
花粉を部屋にいれないために、窓をあけるな、洗濯物を中で干せと書いてあった。除湿機あるからまあ洗濯物はいいけど、室内の二酸化炭素濃度を気にしてるから、窓開けられないと困る!しかしそこは、誰かが花粉を通さない網戸でも開発しているだろうと調べたら、本当にあった。大抵、私が考えていることは、既に誰かが考えているから安心だ。
あと、耳鼻科にいって、鼻水を吸引されるのすごく気持ちいいから、同じような機械があるのかを調べた。しかし、あれは医学的にはあまり意味がない?みたいな情報もあったけど、すっきりするからいいじゃんというのもある。
避粉地は旅行に行くことしか想定されてない??
北海道や沖縄には花粉が少ないという情報は知っていたけれど、避粉地という言葉を知る。花粉から回避できる地域の略でしょうね。
しかしなぜか、旅行とか2泊3日みたいな情報が多い。いやいやそういうことじゃなくて3月から5月ぐらいまでずーっと花粉から逃げないと意味ないよね?花粉の時期にずっと休暇取って旅行するのは、サラリーマンには無理だろ!俺は仕事がしたいんだよ!
と、検索していたら私の働いている会社の社長が2011年にツイートしてたのを見つけました。
そうそうそう、そういうことです!
会社としての合理性の観点から「花粉回避のためのサテライトオフィス」に決裁を出せるのか?を考える。
花粉症による経済損失は5000億円とか、いろいろな調査結果があったとしても、そんなもので会社がOKだすかというと、あまり関係ない。一応私もカヤックの人事部長なので、制度としてありかどうかを判断する側でもあるから分かる。
大人の約40%、子供の30%余が苦しんでいるといわれる花粉症。ある試算では花粉症による経済損失は、何と5000億円にも上るという。医療費が国の財政を圧迫するだけでなく、目のかゆみやダラダラと流れ続ける鼻水、くしゃみや頭痛が集中力や思考力をそぎ、仕事の効率が下がることで労働生産性が低下するからだ。(引用元)
今年から当事者になった私としては、本当にその通りなのだが、それはそれ。会社としてはあまり関係ない。いや、関係あるんだけど、それだけでOKださないよなと。
そこで、たぶんいくつかの合わせ技で、こういうのだったら会社としてもOK出せるかも、みたいなアイデアを考えたので、それを書いていきます。そしてこれを最初に募集したイベントで話して実現までもっていきたい。
--- ✂ ---(ここでだいたい半分。そしてここからがメインです!)
「花粉回避のためのサテライトオフィス」を実現するためのアイデア
1.地方創生文脈
各自治体は、サテライトオフィスの誘致を促進しており、助成等で会社の費用負担が少なくなるとOKというパターン。
今回の下川町の実施も、もともとは「下川町にサテライトオフィスどうですか?」という提案を受けてはじまった。普通にやっても意味がないから、何かその地域の特徴を生かしたテーマをもったサテライトオフィスが必要だな、という着眼点から「花粉を回避できるサテライトオフィス」というアイデアが出てきた。
そもそも各地方自治体は、移住促進とか、関係人口を増やすために、「お試し暮らし」ができる施設を大量にもっており、それらを安く使うことができる(ここがコスト面のメリットになってくる)。4人で泊まれて1ヶ月8万を安いと考えるかどうか。下川町は相当いい施設でした。
基本的に1回だけいっても意味がないけど、毎年1〜2ヶ月滞在する、とかであれば自治体としてもメリットあるのではないか?そういう意味で、花粉症など毎年恒例の社会課題への対応ができているサテライトオフィスには、意味がありそう。
2.開発合宿としての位置づけ
成果は仕事が捗る。年に1回、オフサイトミーティングで長期的な方針を議論するような場所に使うなど。
カヤックには“旅する支社”という制度があり、これを応用して、社内的には「花粉症回避のための旅する支社」という位置づけで実施した。
住居兼オフィスを一定期間(2~3ヶ月)借りて、仕事に集中。(引用:旅する支社)
とあるように、「仕事がいつもより捗る」ということを前提に、会社として費用負担をしていることであり、決して遊びにいっているわけではない。
実際、下川町で働いてみて、相当仕事は捗った。外には雪しかない。下川町にそんなに出かけたいところはない。よって、仕事をするしかない。しかし、それが目的だからいいのだ。寒そうだけど、屋内にいたら石油ストーブが暖かいので問題ない。
開発合宿をするなら、遊びの要素がなく、リゾート的な観点からは別にうらやましくない場所に行くことが重要かもしれない。すると妬まれないかも。だから逆に沖縄はダメかもしれない。
ワーカホリック(私)にとっては、仕事が捗ることこそが一番の報酬であり、普段から追加料金(?)を払ってでも得たいものなので、非常にありがたかった。サテライトオフィスにいった当時は花粉症ではなかったが、それでも十分意味があった。
3.参加社員が一部自己負担する。
で、上の発想から出てきた案。研修なども、社員が一部自己負担して本当にやる気のある人だけに受けさせる、という発想がある。同じように、社員も一部自己負担として、「投資を回収してやろう」という人だけ連れていくというのもありだろう。
花粉症になった当事者としては、正直全額自己負担でもいいから、とにかく花粉の時期は花粉がない場所でのリモートワークを許可してくれ、という気分です。それだったらできるだろう!!!という気持ちです。
4.重度の花粉症人材を採用するフックとなる制度として
“花粉症採用”というのを考えている。まだ名前だけです。これは意外とあるんじゃないか。つまり、そういう制度・採用があるなら、転職を促す一つのキッカケになる。もちろんこれだけじゃ転職しないけど、キッカケの一つとしてはあるだろう。
そんなことを考えていたら、たまたまカヤックのグループ会社に沖縄オフィスができたので、来年大々的に沖縄でやってもいいかもしれない。そのために、花粉症の人にもっと意見をもらって、いい制度・採用にしたい。
問題点
今回の下川町での花粉回避サテライトオフィスを実施する中で、浮かび上がってきた課題として、
・リモートワークができそうな職種として、花粉症のエンジニア連れて行こうとしたのだが、家族がいたりすると、気軽にいけない。
・車酔いをする人は大変(移動がほとんど車だったから)
・あとは普通にリモートワークに関する問題点がある。会社側が対応できてないとかいろいろ。
これ以外にも、これが課題だろとか、いやそれはこうやったら解決できるだろとか、すでにアイデアを持っている人がいそうだなと。
というわけで、改めてイベントの告知です。
面白法人カヤックの人事部で“花粉を全力回避する会社制度”を作りたいと思っています。そこで、花粉回避に興味のある人事・クリエイターで集まって、アイデア出したり、情報共有したりするイベントをやります!
興味がある人は、ぜひ来て、アイデアをください!
追記:4/13(金)
facebookでコメントもらってわかったことを追記。
・花粉症じゃなくても、ハウスダストやアレルギー性鼻炎などで年中同じ苦しみを抱えている人がいる
・その人たちにとっても、リモートワークは症状がひどいときに意味があるが、年中リモートワークは厳しいので、都内等勤務地でその症状を緩和することのほうが重要
・マッサージ師をオフィスに呼ぶように、耳鼻科医をオフィスに週1で呼ぶだけでいいのでは説
・あとは、オフィスに入るときに花粉を持ち込ませない仕組みと、花粉を通さない網戸等、空調を気にしまくる形で都内で実現する。コワーキングスペースみたいなところに花粉症の医者を常駐させて、空気もきれいにするなど。
・都内より鎌倉のほうが花粉は飛んでいないらしいので、実はカヤックの鎌倉オフィスに呼ぶなどの方法も、都内の人にはうれしい説。
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