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1000字でまとめる『世界標準の経営理論』~ 1-0 経営学ディシプリンの経営理論 (第1部 序章) ~

2019年12月に早稲田大学の入山教授が出版した『世界標準の経営理論』。出版早々に購入するも、面白そうな章だけつまみ食いした以降は、3年ほど本棚の肥やしとなっていた。しかし、2022年10月にマネジメントへの一歩へを踏み出す中で【経営】への関心が再び高まり、この機会に丁寧に読み直すことにした。

本noteは自身の咀嚼を主な目的として、各章の概要を各noteで "1000字程度" で整理すると共に、読む中で感じたことを記録する備忘録である。なお、今の自分にとって目に留まった章から順番に触れていく。

(導入説明 300字、各章概要 1000字、振り返り 500~1000字 構成である📣)


1.本文概要:経営学ディシプリンの経営理論 

✄『世界標準の経営理論』該当ページ:P27~P33 ✄

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古典的な経営学の前提は「人の合理性」にあり、例えばここでの『合理的行動』とは『各人は、自分にとって可能な行動の中で最も好ましいものを取る』と定義される。

したがって、現在の経営学も『人で構成される企業も、"それなりに" 合理的に意思決定するはずだ』と考える。合理性の前提を貫くことによって、経営学者は数学表記を使うことが可能となった。(例えば、合理性を前提にすると微分法が使えるようになる)

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本書籍著者の入山教授の理解では、「経営学ディシプリンの世界標準の経営理論」は大きく以下の4つのグループに分かれており、本書においても4つのグループ分けに基づいて各理論が紹介される。

■グループ①:競争戦略の理論
競争戦略の理論における基本理念として代表的な SCP理論(Structure-Conduct-Performance thory) および RBV(Resource Based View)、それら理論を基盤としたフレームワーク。

■グループ②:組織の経営学
「組織の経営学」では、SCPやRBVの基礎である古典的なミクロ経済学の持つ過程をいくつか取り外し、より現実的な視点を持たせることで、複雑な組織内外のメカニズムを解き明かす。

■グループ③:ゲーム理論
「ゲーム理論」は現在の経営学において必須理論記述の「道具立て・ツール」であり、現在のミクロ経済学の理論ツールと言えば、その大部分がゲーム理論のことすら言える。

■グループ④:リアル・オプション
近年になって注目され始めた理論であり、原点はファイナンスのオプション取引である。本理論のキーワードは「不確実性(uncertainty)」で、不確実性をうまく活かせば大きいチャンスになりうるものとして捉える。
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2.本章に対する振り返り

この書籍に以外にも経営に関する書籍には触れたことがあったが、経営学が「人で構成される企業も、それなりに合理的に意思決定をするはずだ」という前提を貫く学問であることは知らなかった。本文中には「合理性を前提とすると微分法が使えるようになる」という記載もあったが、「なぜ合理性と微分法が結びつくのか?」についてが非常に気になる次第である。

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また、経営学ディシプリンの順番に捉えると、まずは "経営学の土台となる基本理論"のグループ"、次に "そこから現実に歩み寄ったグループ"、そして "現実をよりミクロな視点で見たグループ"、最後に "合理だけでは説明できない不確実性を取り込んだグループ"と、順々に経営学の前提としていた【合理性】から徐々に遠ざかる様なグループ立てであることが興味深かった。

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ここで紹介される4グループに全ての理論が分類される訳ではないかと思うが、聞き慣れない内容も多く含む経営理論について学ぶ上で、事前に4つの引き出しを構えられること非常にありがたい。まずは予め準備された4つの引き出しにしまいつつ、「マネジメント」の文脈に置き換えた場合における自分なりの引き出し構成を見出していくことを目指したい。
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【参考資料】


ここまでお読み頂きましてありがとうございました!💐
この記事は「自分のための学び」を公開している形ですが、一読頂いた方にとって、何かお役に立つ部分があったなら甚幸です!

「知恵はかい出さんとあかん、井戸から水を汲み上げる様に」を大事にしながら、日々のマネジメントに対する振り返りをツイートしています👇



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