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ベンチャー社長に聞いた話のお裾分け ~U-MAP:名古屋大学発ベンチャー~

今となっては名古屋大学発ベンチャーの代表取締役になった友人に聞いた話が、大企業社員の自分にとってはとても刺激的だったので、印象に残った話をいくつかお裾分け程度に書いてみます!
(本内容は話を聞いた友人に許可をもらって掲載しています)

0.U-MAP:名古屋大学発ベンチャー

今回は話を聞いた友人が代表を務めるベンチャー企業は以下の「U-MAP」という会社です!「素材で世界の熱の問題を解決する」をVISIONに掲げ、新材料で「電子機器の熱問題」を解決することを目指しているベンチャーです!

立ち上げから現在4年を迎える中で、これまでに億単位の投資も2回成功させながら、集めた資金で自社工場の立ち上げも行い、当初3人だったメンバーも20人まで拡大しながら成長を続けているとのこと!

東海テレビで紹介された際の紹介ムービーがYoutubeに挙がっていて、とても分かりやすいので良かったら覗いてみてください 👇
(本記事の最後に貼っています!)

今回は友人から聞いた話で印象に残ったものの内、noteに書けそうなものをいくつかお裾分けする形で書いてみたいと思います!

職場で拝見した見本: サーマルナイト/Thermalnite(ファイバー状窒化アルミニウム単結晶)

1.ベンチャーの投資集めの話から

投資を集める話の中で印象に残ったポイントを3つ紹介したいと思います!
①投資集めは資金リミットの1年前から
②投資資金は2年以上の事業計画で設定
③例えば投資家には2パターンいる
〇余談:資金リミットの2ヵ月前に

①投資集めはリミットの1年前から

投資を求める時には、一つの視点として「投資家に足元を見られない様にする」ということがあるとのこと。その中において、まずは "資金にまだある程度の余裕がある状態で資金集めを開始すること" が重要とのことでした。

例えば、資金が尽きる半年前からの資金集めだと遅すぎるとのこと。リミットが近づいていると投資家から足元を見られてしまったりするので、例えば U-MAPにおいては "資金が尽きる半年前には次の数年に向けた投資が完了している" 状況を目指しているということでした。

"足元を見られる" について、(保有する技術や知見が魅力的である場合) ともすれば「もう少し経ってから会社ごと買えば良いや」の様なマインドに晒されることにもなってしまうとのこと。

②投資資金は2年以上の事業計画で設定

常時資金を集めている様なベンチャーは投資家から評価されなくなってくるとのこと。最初は「?」という感じでピンと来ませんでしたが 「だって、それだけ本業に取り組まずにお金集めに時間をかけてるってことだからね」という言葉を聞き「なるほど~」と思う次第。

だから、投資を求める際に提示する事業計画は最低2年以上での枠組みとし、その中で必要な資金をその回の投資目標金額として設定して投資集めを行うとのことでした。

これまで2回の投資目標金額は各回数億円(数字は伏せてます)、投資一口3000万円で、一般ピーポーの個人の財布レベルでは到底手が届かないスケールの話でした(笑)

ちなみに1億円以上の投資を20分プレゼン、20分Q&Aの後、15分の論議で決める投資家もいるとのことで、スピード感というかお金の動き方の違いを感じました!

③例えば投資家には2パターンいる

1パターンは "自分自身がプレゼンの場に出た上で" 判断する投資家、もう1パターンは "プレゼンの場は部下に任せて報告を元に" 判断する投資家。

友人曰く、ベンチャーの代表等の想いなども含めて判断する投資家の場合は出てくるプレゼンの場に出てくる一方で、数字など事実ベースで冷静に判断しようとする投資家はプレゼンの場は部下に任せる(らしい)とのこと。

ベンチャーのプレゼンって「投資家に対してベンチャーの代表が直接ビジョンや想いを語る」みたいな状況をイメージしていたので、プレゼンの現場に来ない投資家もいるという話が何だが意外でした。

技術系のベンチャーにおいては "技術に知見がある投資家が大口で付いているどうか?(引っ張り役の投資家がいるか?)" が投資を行う際の判断軸の1つになるとのこと。「引っ張り役が決まると、後の資金が集まりやすいよ」という話を聞きながら、友人から代表としての風格を感じる次第でした。

〇余談:資金リミットの2ヵ月前に

従業員雇用にあたってのマナーとして語ってくれたことの1つが、「資金リミットの2ヵ月前には従業員には転職活動を行ってもらう必要がある」という話です。

"立ち上げより順調に成長を続けているU-MAPにおいては、これまでその様な状況にはなったことはない" と添えながら、「事業の見通しが立たなくなった場合、その旨を伝えるだけでなく残り時間は転職活動に専念してもらうことが雇用主としてマナーである」と語る友人がなんだかとても大きく見えました。

会社の代表として日々の資金繰りと従業員の生活に意識を向ける中で、高い視座を獲得していることを会話の節々から感じる次第でした💡

「いつでも説明できる様に名刺入れに忍ばしている」という"歴戦感がある"サンプル

2.ベンチャーの事業成長の話から

事業成長の話の中で印象に残ったポイントを2つ紹介したいと思います!
①職場立地と応募者の関係について
②心配事があってもちゃんと寝る(笑)

①職場立地と応募者の関係について

事業初期にパートの位置づけで事業に協力してくれるメンバーを募集した際に、「名古屋大学で働きませんか?」をキャッチフレーズにして応募をかけたところ、応募枠に対して100倍の応募があったとのこと。

これについては、応募者との会話を振り返りながら 「名古屋大学(名古屋市  千種区 不老町)付近はパートと言えば飲食店が多く、子育てなどを理由に退職したエンジニアの働き口が少ない」「だからこそ、この地域でエンジニアがパートタイムで働けるというのは目に留まった様子」との気付きを添えてくれました。

その結果、大手メーカで経験を積んだ非常にレベルの高い方々を迎え入れることができ、今の事業成長に欠かせない推進力になっているとのことです!

技術ベンチャーにおいて、パート的な位置づけでのメンバーの参画を求める必要がある場合は、職場立地検討の段階でこういう視点もあるのか~と、聞きながら印象に残った次第です。

②心配事あってもちゃんと寝る(笑)

今回の会話の中でも友人は終始「誰でもできるよ~笑」と語ってました。そんな話を聞きながら大学時代の友人の姿を思い返しつつ、「大学時代から友人が "怒ったり/気がめいったり" している姿ってみたこと無いな~」とふと思いました。

例えば、大学の寮生活とかで結構 "大学生ならではの無理難題"をむちゃぶりされることもありましたが、そんな時でもなんだかんだ上手く切り抜けて、最後はちゃんと場に笑いをもたらす様な友人です。(切り抜け上手?)

日々の事業運営においては色々と課題があり、悩むこともある様ですが、「そんな中でも毎日ちゃんと寝てるよ~」と笑いながら語る友人を見ながら、受け流すものは受け流しながら "自分のメンタル/モチベーションを自分で整えられること" は会社の代表を務める上できっと大事な素養なんだろうなと、改めて思う次第でした💡

今回お邪魔したU-MAPの事務所が入っている施設(名古屋大学 東山キャンパス構内)

今回のお裾分けは以上です。以下「U-MAP」が東海テレビで紹介された際のムービーを貼ってますので、興味が湧いた人は是非見てみてください!
(全5回構成です💡)

〇「U-MAP」紹介ムービー&紹介記事

東海テレビ:Chapter1 「世界を変える新素材」

東海テレビ:Chapter2 「偶然発見された新素材」

東海テレビ:Chapter3 「社長のターニングポイント」

東海テレビ:Chapter4 「U-MAPを支える人」

東海テレビ:Chapter5 「U-MAPが描く世界」

日経:脱炭素で深刻な「熱」問題 新素材で解決を目指す


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