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運命の出会い

本との出会いはまさに運命だと思う。

本が自ら歩いて私の所に来てくれる訳でもないから、こちらから探しに行くのだけれども「楽しい、おもしろい、没頭する」本は数あれど中身も本そのものも好きだといえる本にはなかなかお目にかかれない。

どんなに素敵な本でも出逢うタイミングが異なれば響かない時もある。だかれこそ「これぞ」という本に出逢えた時は運命だなあとしみじみ思う。

私が出逢った運命の本はいまのところ2冊。1冊は中学生の時に、もう1冊は大人になってから出逢った。それぞれ当時出逢ってなかったら運命にはならなかったかもしれない2冊。そして今も私の一部を形作っている2冊だ。

中学生の時に出逢った1冊は美しい女の子たちが登場する。将来いい大人の女性になる事を予感させる女の子たちの物語で当時の私のなりたい姿がそこにあった。

物語に出てくる金のアンクレットと香水がずっと憧れだった。当時は手が出るものではなかったからその本をお守りとしていたけれども、少し大人になってからアンクレットを手にする事が出来た。それは今でも私のお守りでこっそり右足に忍ばせている。

もう1冊は恋愛小説だけれども、それだけではない魅力が詰まった物語だった。ヒロインの生き方や考え方一つ一つが好きになった。昭和に書かれた作品なのにそんなことを感じる事がなくて、いつの時代も男女の間の本質は変わらないのかなとも思った作品。

前の1冊のようなお守りアイテムはないけれども、迷ったり悩んだりした時は手に取る1冊で私の支えとなっている作品。

あとから知った事だけれども、1冊目の作者が好きな作家として2冊目の作者の名前を挙げていた。この2冊に自分が惹かれた事に納得もしたし、それぞれにいいタイミングで出逢えた事に運命を感じた。

2冊目の出逢いから数年経っている。もうそろそろ新たな出逢いがないかと本棚を眺める今日この頃。



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