街区公園④-味噌っかす-
体育の授業でもこんなに必死に走った事がないかもしれない。
御木本良太が駅の通路を全力で駆けて行くが、真次郎たちの後姿はもう無い。
体育の事を考える余裕があるのは、今の状況にリアリティが無いからだろうか。
後輩とはいえ自分より身体の大きい市村をあんなに痛め付けたり、不意打ちとはいえ、春彦くんに怪我をさせた連中を追っているのだから、もちろん、恐怖も不安もあるけれど、身体は動いたし、走るのが苦手でも脚は前へ出た。
小さい時は身体を動かすのが嫌いじゃなかった。
よく、皆で八幡神社