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ベンチャー経営とコミュニティを掛け合わせる! ネット社会だからこその経営戦略

皆さん、こんにちは。
土井けいじです。
 
これまで何度か、僕がベンチャー立ち上げに際して大事にしてきたこと、
僕の恩師からずっと教わってきたことについて、書いてきました。
 
今回は、その中でも特に大きなテーマ―ずばり、「ベンチャー経営とコミュニティを掛け合わせる」ということについて、綴りたいと思います。
 
さて、ベンチャー経営において、「コミュニティ」を重要視してきた僕は、ネットサーフィンをしていても、「コミュニティ」というキーワードには、一段と敏感です。
 
そんな僕が、最近よくみかけるなぁ、という印象を抱いているテーマの一つが、「NFTコミュニティ」。
 
NFTってなんだ?という疑問からさまざま調べていると、いろんなことがわかり、さらにそこから、ベンチャー経営の原点に立ち返ることができたので、その経験について記せたらと思います。

■ベンチャー企業も注目するNFTって、一体何ぞや?

ベンチャー経営をやっていてつくづく感じること。
 
世の中の変化はとっても速い!
 
人の興味の移り替わりも、科学技術の発展も。
だからこそ、「現状維持は衰退」なのでしょう。
 
さて、そんな世の中でベンチャー企業を経営するわけなので、僕も日々、世の中の流行や最先端の動きに、必死でついていくわけです。
 
もちろん、最新ニュースを見ていると、初めて見る英語や横文字がたくさん出てきて、気圧されることもしばしば。
 
最近ネットで噂になり、多くのベンチャー企業が注目しているという”NFT”も、最初見たときは気圧されてしまいました。
 
しかし、調べてみると、これがなかなか面白い!
 
“NFT”は、“Non-Fungible Token”の略で、日本語に訳すと、「非代替トークン」というそうです。
 
※「トークン」というのは、「印」とか「記号」という意味だそうです。
 
多くのwebデータは、どこからでもアクセスでき、いつでもやり取りができる状態でなければならないため、「代替可能」つまり、いくらでも複製することができてしまいます。
 
しかし、NFTの場合は、この「代替」ができず、各webデータを唯一無二のものとすることができます。
 
このNFT、仮想通貨などによく用いられる「ブロックチェーン技術」を用いることで、このような非代替性を実現しているんだとか。
 
……ブロックチェーンって、なんだ??

■ブロックチェーンとは?


ブロックチェーンとは、簡単に言うと、「参加者の中に不正を働く者や正常に動作しない者がいたとしても正しい取引ができ、改ざんが非常に困難で、停止しない、多数の参加者に同一のデータを分散保持させる仕組み」だそうです。
 
―どこが簡単なんだ……。
 
理解に苦しみながら、さらに色々調べてみると、要するにこういうことだそうです。
 
通常のwebデータは、「中央集権型」というシステムに基づき、どこかの誰かが、全てのwebデータを管理し、我々がそのデータを思い思いに取り出して使う。
 
一方、ブロックチェーンの場合は、データを管理するのが「どこかの誰か一人」ではなく、「我々一人一人」なんだとか。(みんながそれぞれ独立して管理するので、これを「自律分散システム」という)
 
このブロックチェーンのメリット、それは、「データの改竄が極めて困難」であること。
 
皆が同じデータをもち、それぞれが自律して管理しているので、誰か一人が自分の持っているデータに手を加えたとしても、他の人が持っているデータまで変えることはできない。
 
だから、データを改竄し、不特定多数の人を欺くことができない、というわけです。
 
参考)個人的に、下記のwebサイトの説明が分かりやすいと思ったので、NFTやブロックチェーンについて、もっと調べてみたい人は参考にされてください。
 
NFT:


ブロックチェーン:

 

■NFTだからこそ実現できる 「NFTコミュニティ」

さて、そんなブロックチェーン技術を用いたNFTだからこそ、できることがあります。
―それは、webデータに「唯一無二性」を持たせること。
 
先ほど述べたとおり、通常のwebデータでは、無限に複製することができてしまうため、「これが唯一無二のものだ」と謳ったところで、そのもの自体が複製され、「唯一無二のものが複数存在する」という、奇妙な現象が起こります。
 
しかしNFTでは、データの改竄や複製が困難であるため、「唯一無二性」というものが実現可能なわけです。
 
そんなNFT活用の最たる例が、最近僕の目によく飛び込んでくる「NFTコミュニティ」だったというわけです。
 
例えば、最近だと、スターバックスが、“Odyssey”というNFTコミュニティを立ち上げた、というニュースを見ました。
 

既に存在するポイントサービス「スターバックスリワード」の会員が、既存の会員情報を使ってodysseyにログインし、コーヒーに関するクイズやゲームなどのジャーニー(旅)に参加。それを完了すると、完了者限定の「ジャーニースタンプ」というNFTを獲得でき、そのNFTは、odyssey上のマーケットプレイスで限定品を購入したりできるそうです。
 
この例でいう「ジャーニースタンプ」は、旅を完了した人のみに配布したいので、複製されては困ります。
そのため、この仕組みは、代替不可能なNFTだからこそ実現できた仕組みだと言えます。
 
このように、NFTを起点として出来上がるコミュニティは、今や決して珍しいものではなくなり、「NFTの価値はコミュニティにある」と言われるくらい、NFTにとって価値あるものになってきているようです。

■そもそもコミュニティとは? ベンチャー企業における価値とは?


では、NFTでも注目され、僕がベンチャー立ち上げ前からずっと大事にしてきた「コミュニティ」というものは、なぜこんなにも注目され、こんなにも価値があるとされるのか。
 
そもそもコミュニティとは何だったか?
 
僕は決して、「コミュニティとは〇〇である」なんて、学者のようなことを言いたいわけではありません。
 
僕的には、コミュニティとは、「同じ価値観でつながった仲間の集まり」のことです。
 
人それぞれ、微妙に捉え方が違っているでしょうし、それはそれでいいと思うのですが、
とにかく、何か共通するものを持っている人が複数人集まりさえすれば、それはもう立派なコミュニティなのではないかと思います。
 
では、そのコミュニティが、なぜ今、こんなにも価値あるものとされ、必要とされているのか?―いや、もっと正確に言えば、必要と「され続けている」のか?
 
答えは、「ベンチャー経営にあたってコミュニティが不可欠だから」です。
 
例えば、製品やサービスを開発していくうえで重要な「顧客要望」。
これを吸い上げるためには、一定数の人が集まったコミュニティが必要です。
 
「Youtubeを見たくて、動画の途中で流れてくるアンケートに、(渋々ながら)回答する人の集団(コミュニティ)」という例を出せば、納得いただけるのではないでしょうか。
 
また、「会社で働く従業員を採用する」ためにも、コミュニティの存在が欠かせません。
 
これは、「とある就職サイトや転職サイトに登録しているユーザーの集まり(コミュニティ)」という例を出せば、納得いただけることでしょう。
 
さらには、「集客」においても、同じことが言えます。
 
例えば、とある健康食品を販売している会社が「健康に関するセミナー」をしたとしましょう。
 
セミナーの参加者は、セミナーを聞くうちに、その会社の健康食品への購買意欲が高まり、
やがて、「セミナーに参加した人のコミュニティ」の中から、健康食品会社のお客様になる人が出てくるでしょう。
 
このように、「製品・サービス開発」「人材採用」「集客」という、経営に必要なあらゆる要素にとって、コミュニティというものの力が重要になってくるというわけです。
 
だからこそ、先ほどのスタバのodysseyのように、「特定の企業の目的達成のためのコミュニティ」が最近注目され、それを手っ取り早く実現できる手法として、「NFTコミュニティ」が注目されているということです。

■僕が学んできた「ベンチャー経営×コミュニティ」の形

と、上記で見てきたように、僕が冒頭で述べた「ベンチャー経営とコミュニティを掛け合わせる」ということが、様々な企業で実現されつつあるわけですが、僕が学んできた「ベンチャー経営×コミュニティ」の形は、NFTコミュニティのようなコミュニティとは、考え方が180度異なります。
 
ずばり、「順番」が違います。
 
先ほど出てきたodysseyのようなNFTコミュニティは、「経営がありきでコミュニティが創られる」という、経営→コミュニティという順番です。
 
しかし、僕が学んできた「ベンチャー経営×コミュニティ」は、完全に順番が逆です。
まずコミュニティがあり、その上に、コミュニティに適した経営の仕組みを載せる、コミュニティ→経営という順番です。
 
僕がなぜこのような考え方をしているか?
 
その理由は「寿命の長さ」です。
 
冒頭でも少し述べましたが、人の興味関心の移り変わりや、科学技術の進展は大変速いものです。
 
そのため、科学技術を駆使し、人の興味関心に便乗して展開される経営(実業)は、大変寿命が短いです。
 
ほとんどのベンチャー企業が、10年持たずに倒産してしまうという事実が、この証左となるでしょう。
 
一方で、コミュニティの寿命は大変長いものです。
 
なぜならコミュニティは、元来なら「居住地」、現在で言えば「価値観」など、なかなか変わることのない要素によって成立しているので、なかなか崩壊することがありません。
 
「○○国民」というコミュニティは、「ボーダレス」と言われる現代においても続いていますし、「○○家」という小さなコミュニティも、歴史上途絶えたことがないですし、きっとこれからも途絶えることはないのではないかと思います。
 
こういった背景を踏まえて僕は、「寿命の短い実業より、圧倒的に寿命の長いコミュニティに注目せよ」と、恩師から教わってきました。
 
つまり、ベンチャー経営を始めるより先に、まずは自分の周りに、自分と価値観を同じくする仲間とつながり、「コミュニティ」を形成すること。
 
そのうえで、そのコミュニティの成員全員にとって役に立つ実業に注目して、ベンチャー経営をスタートさせること。
 
これが、僕が恩師に教わり、今日まで大切にしてきた考え方です。 

■だから、僕が扱うサービスは、小売・人材・不動産

では、「コミュニティと相性がいい」「コミュニティの成員全員に役立つ」ベンチャー企業とは、一体どんな企業でしょうか?
 
そう考えたとき、まず最初に立ち上げるべきベンチャー企業は、「小売り」「人材」「不動産」を展開する企業であるべきだと思います。
 
なぜなら、「誰がどんな生活を営む上でも必要不可欠だから」です。
 
人は誰しも、生活していれば歯ブラシやシャンプー、整髪剤などの日用品を扱います。
ホテルやネカフェで寝泊まりしている人は除き、ほとんどの人は、住むために家を借りたり、買ったりします。
 
また、そんな日用品を買い、家賃を支払うお金を得るために、働きます。
 
「日用品」「住まい」「働く場所」。
これらは、誰がいかなる生活を送ろうとも、決して生活と切り離すことのできないものです。
 
ならば、それらを扱うベンチャーを立ち上げれば、きっと安定して経営ができるだろうし、
「コミュニティの成員全員の役に立つ」という目標も達成できます。

■やっぱり立ち戻る、僕のベンチャー経営理念

いかがでしょうか。
僕の考え方には、賛否両論あるでしょう。
 
しかし、僕があくまでも「コミュニティありきのベンチャー経営」に拘るのには、理由があります。
 
それは、僕や僕の恩師の経営理念である、「仲間とともに豊かになる」という考え方です。
 
自分一人だけがお金を稼ぎ、豊かになろうとするならば、流行にのっかり、寿命の短い経営をしたっていいでしょう。
 
しかし、自分がお金を稼ぎ、そのノウハウをすべて仲間に伝えて、仲間とともに豊かになるには、時代を超えて、安定して経営できることが重要です。
 
だから僕は、寿命の長いコミュニティを大切にすることの方を選びました。
そして、その考え方は、僕が死ぬまで、決して変わることはないと思っています。
 
今日も、自身が、仲間が、全員が豊かになっている、そんな未来に向けて、目の前の仕事を全力でやり遂げます。
 
土井けいじでした。

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