【手作りおもちゃ】壊れることを前提に、壊れにくいものを作る
少し前にこんな記事を書きました↓
内容を要約すると、
自己満足にこだわるのもいいけれど、他者は質ではなく量を求めているかもしれないからスピード感を持って量をこなすことも忘れずにね。
ということでした。
ちょうど私は子どもたちが今夢中になっているお人形を使ったお世話遊びに合わせて、手作りベビーカーを用意しようとしていました。そこで見栄えよりも、ある程度のポイント(ベビーカーっぽく見える)を抑えて、早く作って提供することを優先してみたんですね。
今日はその結果をお伝えします。
子どもたちは意味を持って家を飛び出した
結論、早く作ったことは大成功だったと思われます。
子どもたちの目の前に段ボールとサランラップの芯を組み合わせて作ったベビーカーが現れた時、
「うわ〜、ベビーカーやん!!」
と瞬時にそれが何かを理解し、大事に抱えていたお人形をそっと寝かせて、保育室内をお散歩し始めたのです。子どもたちが“お家“と称してお人形をお世話をしていたスペースから、お人形を外の世界へ連れ出したのです。
また1つ、子どもの遊びの世界観が広がった瞬間を感じました。
大切に使うってどういうこと?
私はこの 一連の出来事を、元同僚に話しました。すると返ってきたのは、
「やっぱりそうだよね。提供するのに時間がかかってたら、子どもは興味なくしてるもん」
「何でもかんでも綺麗に作って、“壊れないようにして“提供するから時間がかかるんだよね」
「そのくせ、壊れると“大切に使って“って制限かけちゃうんだよね。だったら最初からそんなに丁寧に作らなくてもいいって思っちゃう」
という言葉でした。私はその言葉、どれにも納得することができました。
“大切に使う“ってどういうことなのでしょうか?
もちろん、本来の用途とは違って、蹴飛ばしたり、投げたりしてたら流石に声はかけます。けれど、大人が思っている以上に、子どもたちは遊びに夢中になると予測できない行動をしてきますよね。私はそれを前提として捉えておかないといけないと思うんです。
おそらく、「大切に使って」と発してしまうのは、提供するまでに時間をかけて綺麗に装飾し、これなら壊れないだろうと万全の準備をした“作品“を提供するからではないでしょうか。
作品を乱雑に使われれば、「大切にしてね」と言ってしまいたくなるのは分かります。でも、子どもたちは想像を超えた使い方を平気でしてくるんです。笑
壊れる前提で
私は今回の手作りベビーカー作りを通して思ったのは、
“使っていればいつかは壊れるものにそこまで時間をかけてもしょうがない。それよりも子どもたちが欲しいと思った瞬間から 1秒でも早く、それっぽいものを準備して、遊びを発展させてあげられるようにすることを優先する“でした。
あ、前提として使った瞬間にすぐに壊れてしまう手作り感ではダメですよ。子どもに“使いたいのに使えない“というストレスを発生させてしまうので。笑
壊れることを前提に、壊れにくいものを作るが、今日の落とし所でしょうか。
自己満足100%の完成品を提供して壊されてしまうと、「何でよもーう!!」となるけれど、
それっぽく見えるそれなりの物を提供して壊されても、「まぁ仕方ないか。壊れる前提だし」と逆に開き直れる。
そういった意味では、保育者自身の心の予防線にもなるのかもしれません。
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