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語彙の貯金箱

こんにちは。文学サークル「ペンシルビバップ」の川和真之です。

今年になってからは執筆活動をしているという手ごたえがあります。毎日執筆できているし、読書も続いています。そう考えると、初めて本腰を入れて取り組めている、という表現の方が適切かもしれません。転職して始めた高校教諭という仕事も9年目となり、ようやく、全フリではない働き方が見えてきている気がします。

小説と向き合う時間が増えたため、そうなると見えてくるのは、己の稚拙さです。真摯に取り組めている証拠だとは思うのですが、足りていない部分、できていない部分、それらが明瞭になって目の前に立ちはだかるようになりました。

その中の一つが、語彙の乏しさなんですけどね。

書こうと思っても、自分自身の中にある語彙の引き出し、組み合わせのアイデアが少なすぎて、書き進められないことがよくあります。とりあえずは保留しておいて、何度も推敲しているうちに、なんとか座りのよい言葉を見つけることができて事なきを得る、みたいな状況なのですが、こんなものなのでしょうか。

いちおう対策としては、執筆のときは類語辞典的なものを見たり、Kindleで読むときはわからない言葉は辞書機能で学習したりしてます。あと、生徒に対して毎週課してる漢字テストは自分でも解いたり、その言葉の意味を確認したり、教材の意味調べを自分もしたりしています。地道ですね。

そんな対策のなかで、これは長続ければ効果があるかもしれない! と思っている取り組みが、この記事のタイトルにもある「語彙の貯金箱」制度です。もちろん勝手にネーミングして一人でやっていることなんですけどね。

やり方はいたって簡単で、読書をしていて「この表現はよい」「この言葉は知らなかった」「この言葉はよく知ってる言葉だけど執筆で使ったことがない」などなど、胸を打った表現をせっせとスマホのメモ欄に残して行きます。まだ始めて2ヶ月くらいなんですけど、割とうまく続いています。貯金箱の語彙をそのまま使おうと思っているわけではありません。ただ、これを続けると自分自身が好む語彙・表現の方向性は見出せそうだし、読書そのものの質があがるというか、少なくとも読み飛ばしていくことが減ったように感じます。

数年単位で続いたら意味あるんじゃないかなぁと思っています。あるいは、1,000個くらい貯まったら何かしらの効果が見えてくるかも。

僕は読書体験が乏しい道を歩んできた人間なんですね。幼少期の頃から呼吸をするように本を読んで来られた方には無縁の悩みなのでしょうか。僕は大学四年生くらいからやっと本を読み始めたので、純文学を書こうと決断できずにずるずるとここまで来ていたのですが、今年になって、ようやく文学を書いてみたいと思えるようになったんですね。ではあれば、別に語彙が増えればすべてが解決するわけでもなんでもないのですが、自分の文体を確立するためにできることはやっていきたいものです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今日も負けない心で行きましょう!

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