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プロが振り返る「60年間で一番大変だった刺繍作品」

皆さん、こんにちは!
川島エンブは60年以上に渡って、刺繍・縫製を行ってきました。
以前、業務用ミシンの紹介をいたしました。


その記事の中で、一番安い業務用ミシンと一番高いミシンを紹介いたしました。
今回は業務用ミシンを使って、実際にどんな刺繍を行っているのかを紹介いたします!

ただ普通に紹介するのは、普段の制作事例でやっております。
今回は「60年間で一番大変だった刺繍」を振り返っていこうと思います。

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刺繍に詳しい方、あんまり詳しくない方にも分かりやすいように書いていきます。
(刺繍に詳しい方は、ぜひその大変さを想像しながら読んでくださいね!笑)

刺繍方法とタイトル

今回の刺繍にタイトルをつけるとすれば、「4色のスパンコールとコードの併用刺繍(衣類)」です。

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まず、何が大変かというと、スパンコールの刺繍は、1色だけでも特別な調整が必要な「特殊刺繍」になります。
それを4色なので、単純に調整だけでも工数4倍です。

そして、さらにスパンコールの刺繍は通常2色なんです。
通常2色というのは、1つのミシンにセットできるのは最大2色までです。

ですが、お客様がどうしても4色を希望されたので、特別に4色のスパンコール刺繍を行いました。
方法自体は単純ですが、技術的には相当大変です。

ミシン1つにつきセットできるのは、2色。
4色セットする必要があるので、ミシンを2つ使って刺繍していきます。
業務用ミシンは、家庭用ミシンと違って、1台1台独立しているわけではありません。
今回は、1台に10つのミシン針がついている業務用ミシンを使いました。

10つも針がついているから、楽ではないんです。
1つの衣類を2つのミシンで同時に刺繍するわけです。
ということは、1つ1つの稼働範囲が限られてしまい、非常に刺繍しづらいです。

あまり詳しくない方にも大変さが伝わってきたのではないでしょうか。

稼働範囲を考慮しながら、1つの衣類に縫っていきます。
お客様が希望されたデザイン通りになるように調整の連続で、とても時間のかかる大変な刺繍でした。

更なる試練

そこにさらにプラスして、コード刺繍も併用するデザインでした。
※コード刺繍:立体感を出したい時に使う刺繍技法。縫い方にも数種類あり、縫い方と素材を組み合わせることで、色々なデザインを表現できる。

スパンコールの刺繍だけではなく、コード刺繍も特別な調整が必要な「特殊刺繍」です。

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それはもう手間がかかる刺繍でした……。
「手がかかる子ほど可愛い」という言いますので、出来上がった時は本当に感激でした。
美しい刺繍ができましたし、お客様にとっても喜んでいただきました。
ただ川島エンブの刺繍人生の中でも最高難易度でした。

刺繍完成図

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このような挑戦しがいのある刺繍デザインを持ち込んでいただけるのは、すごく嬉しいです。
どうやったらうまくいくかを考える時間も好きです。

もし普通の刺繍屋さんでは難しいと言われたデザインでも、川島エンブでならできる可能性があります。
そんなデザインをお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

すぐに担当者が確認させていただきます。

まとめ

以上、60年の刺繍人生の中で一番大変だった刺繍を紹介いたしました。

難しいデザインを持ち込んでいただいた時は、そのデザインをどう刺繍で再現していくかを考えるのは、刺繍職人としての腕が試されている感じがして最高です。
次回は「60年間で一番大きい刺繍作品」についての記事を書こうと思っているので、もしご興味ある方がいれば、ぜひフォローしてくださいね!

それではまた!

刺繍・縫製・プリントのご依頼なら、川島エンブをご利用ください。
創業60年の技術と最新機器を組み合わせて、刺繍・縫製・プリントのご依頼を承っております。
ご希望の素材や予算に合わせて、多種多様なご依頼に対応します。
お見積もりは無料となっておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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