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社会科学と自然科学の違い

『歴史とは何か』著者 E.H.カー、第三章-歴史と科学と道徳-について気になった部分をまとめていく。

E.H.カーは社会科学と自然科学について同じ研究の異なった部門に属していると主張している。
なぜそのようなことをわざわざ主張しているのか?
18-19世紀の学術世界において-現代も同じようなことを主張している人もいるかもしれないが-社会科学と自然科学には根本的な違いがあるとされていた。論点は社会学、歴史学といった学問は「科学」ではない、ということだった。
それに対してE.H.カーは上記の批判を行ったわけだ。

では社会学や歴史学を「科学」ではないと論じていた根拠として、五つに分類されている。
①歴史は主として特殊的なものを取扱い、自然科学は一般的なものを取り扱う。
②歴史は何の教訓も与えない
③歴史は予見することが出来ない
④人間が自己を観察するのであるから、歴者どうしても主観的になる
⑤自然科学と違って、歴史は宗教上および道徳上の問題を含む

これらの批判は現代においても興味深く思われる。それらの理由を別の機会にまとめていこうと思う。




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