ハイコンセプト ダニエルピンク著
■右脳タイプの時代がやってくる
左脳と右脳
左脳は、分析、情報、逐次的
右脳は、統合、感情、文脈、全体的
左脳が得意とする分析や情報は、人よりもコンピューターの方が得意である。(しかもコンピューターは疲れない!)
これからは、左脳に加えて、右脳も重視されるようになる。
■3つの危機
1.豊かさ
2.アジア(の発展、今後はアフリカも)
3.オートメーション
1.豊かさ
人類は日々豊かになっている。キーワードが欠乏から豊かさへ変わった。それは、知識労働者による左脳主導の仕事によって。だか、豊かになった結果、知識労働の需要がある程度飽和し価値は下がった。そこからデザイン等を重視する右脳主導タイプが重要視されるようになってきている。
2.アジア
先進国で知識労働者として活躍していた人に大きなライバルが現れている。アジア、アフリカの人たちだ。インターネットを手にした彼らがこれからのライバルである。
3.オートメーション
定型業務的な仕事はコンピューターがやった方が良くなる。(chatGPTが最たる例)高度知識職とされた会計士、医者もオートメーションの波に飲まれる可能性がある。
■ハイタッチ/ハイコンセプトの時代へ
過去の流れは、
農業(18C)→工業(19C)→情報(20C)→コンセプトの時代へ(21C)
■今の仕事をこのまま続けても良いかチェックポイント
他国ならこれをもっと安くやれるか
コンピューターならもっとうまく、早くやれるか
自分の提供しているものは、この豊かな時代でも需要があるか
自問しよう。
■これから求められる6つのセンス
デザイン
ストーリー
全体の調和(シンフォニー)
共感
遊び心
生きがい
これらは、産業時代には重要視されておらず、衰えているが、本来人間が持っているものである。
■生きがい
ビクトールフランク
人を動かす動機は、『生きがいを追求すること』にある。
人間の関心ごとは、自らの人生に意義を見出すこと。
人々には生きるために十分なものがある。だか、生きる目的がない。彼らには手段があるが、生きがいがないのだ。
「生きがいを見出そうとする意志」がコンセプト時代に不可欠な要素。
豊かになったおかげで、仕事、人生において、生きがいが中心的な側面となった。
■意義(=生きがい)の追求を始めるための方法
精神性を考える
幸福について考える
■幸福
幸福は追求できない。それは何かの結果としてもたらされる。
ビクトールフランク
幸福の三段階
【愉快な人生】→過去現在未来についてポジティブな気持ちでいること。快楽の梯子に過ぎない
【良い人生】→特徴的強み(得意)を発揮し、満足を得る。天職になる。行為それ自体が報酬。
【意義の追求】自分の最も得意とする事を知り、それを自分より大きな何かのために活かすこと。
コンセプトの時代への変化に気づき、ハイコンセプトな能力をマスターし、早くシフトできた人だけが利益を得る。
■まとめ
情報化社会の次のステージは、コンセプト社会という事なら大きな収穫
左脳主導の分析、仕事がなくなるのは、もう間近であることは間違いがないと思う。
コンセプト主導の仕事が現れること、それに創り出す人にチャンスが巡ってくる。それが何であるかを考える。
意義の追求は現代人の普遍的な考えという事がわかった。自分だけではなく外部要因的にもここに辿り着くのは必然の流れである。
誰にも流されていない本当の自分自身の軸が必要である。