2025年を制覇する企業/山本康正
2020年発行の本書では2025年に台頭するであろう11の企業とその理由、そして個人の対策が記載されている。
■11の企業とトレンド
・GAFAM、ネットフリックス、ロビンフッド、テスラ、クラウドストライク、インポッシブルフーズ、ショッピファイ
顧客データを使用したサービスの提供と、それを他の事業にも活かしシナジーを生み出そうとする。
そのため、現在は顧客の行動データの収集合戦が繰り広げられている。
それによって
①業種の壁の崩壊とコングロマリット化が進む
上記の企業はミッションビジョンを重要視しているため、
②体験が軸になる(顧客とのタッチポイントの媒体は手段のため、ハード、ソフトかは関係ない。)
そして、
③データを制するものが未来を制する。
トレンドは、
伝統的大企業(規模の企業)・規模の企業から、テクノロジー・データ領域へ移っている。
個人の対策としては、
英語
ファイナンス
プログラミング
データサイエンス
ビジネスモデルが読める
の5つが挙げられていた。
■まとめ
本書では、冒頭に11の企業が変えた未来の日常が記載されている。
これらの大半は近い未来に実現するだろう(例:ロボタクシー、見る人ごとにエンディングが異なるドラマ)。
トレンドは、データとテクノロジーによる顧客体験の変化。ここはアフターデジタルのほうがわかりやすく書いてあるが、本書は、企業目線でのトレンドの変化を紹介していた。
共通項は、キーワードが体験 であること。そのための手段(媒体)は問わない。顧客がその時々で最適な選択をする。
また、データをとること、タッチポイントを増やすことは、アフターデジタル2で述べられていたが、その実態についても述べられていたことは新たな知識である。
データを顧客へ還元していくという流れはサブスクリプションと相性が良い点も留意したい。
現代はデータとテクノロジーという不可逆的なトレンドの渦中にいることを理解すると、現在の各企業・業界の立ち位置および、それぞれが生き残れる可能性の判断の指標になるのではないかと感じた。
人間は環境の産物。
どの環境で活動するかによって未来の選択肢が変わる。
個人も本書のような書籍から情報を取って、現状でベストな判断ができるよう、そして未来の判断を間違えないようにすることが必要であると感じた。