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夫の罠にハマり、「プーと大人になった僕」を観た。

 夫が、出張で飛行機に乗った時に観て、すごく良かった~と気に入っていた「プーと大人になった僕」。アニメではなく原作に近い姿のぬいぐるみたちがとても可愛いので、私も観たいとは思っていた。
 しかし、まだそのタイミングではなかった。
 ゆっくり時間のある時で良いと思っていたからだ。息子が塾に行っている間の気忙しい時に映画を観るつもりはなく、パソコンを広げていたら、いつの間にか夫がビデオを再生している。ここ何年かは休みのはずの土日も仕事に行きがちな夫が、急に空いた時間にビデオでも観ようと思うのは不思議じゃないにしても……。

 「えっ今観るの?」と聞いたら「良いの、僕が観たいだけだから」と言う。「じゃあ私はパソコンでもしながら」と言って画面を観たら、英語字幕にしているではないか。帰国子女の私だが、日本語字幕ナシで「何となく」観ながら理解できるわけではない。英語字幕となると、本腰入れないと、聴き取れないし、ついていけなくなる。


 とりあえず最初のシーンをしっかり観ておけば、あとは流してクライマックスになったらまたしっかり観ようと思って観始めた。

 ……って、そんなことできるわけないじゃないか。

 最初のシーンを観始めたら、もうずっとそのままの状態で観続けました。

*以下、それほどネタバレじゃないですが、気にする人は読まないで下さいね。

 内容は、もう映画の予告で言われているように、仕事に没頭し過ぎて家族との時間を大事にできなくなった主人公が、本当に大事なことを取り戻すということだ。わかってはいても、ユアンマクレガーの気難しい表情から、子供に返っていく表情の変化、とても良かった。ああ彼は私と同い年なのだ。
 「ムーランルージュ」の時は可愛かったのになあ。おじさんだなあ。おじさんをおじさんとおばさんが観ているんだなあ。

 そして何といってもぬいぐるみ。これもわかってはいたけど、可愛かった。メイキング観たら、CGもすごいし様々な工夫はあるけど、基本的にぬいぐるみ。もうそれはもう。ぬいぐるみが好きな夫が気に入るのもわかる。ピグレットやティガーなんかも、原作をぬいぐるみにしたらこれくらい可愛いだろう。全部抱きしめたくなる。

 そして、昔読んだなあというエピソードが、映画の中にたくさん盛り込まれているのもまた楽しいくすぐり。思いつくだけで、プーさんがハチミツの壺をのぞいた時の台詞、イーヨーが川に流されているところ、足跡をたどって元の道に戻るところ、落とし穴に落ちるところ、イーヨーのしっぽのことや、雨除け。まだあった気がするけど、幼い頃に読んだエピソードの数々が散りばめられていて、観ていると「ああ、懐かしい」「この場面、知っている気がする」と思えることが楽しい。クリストファーロビンも、木の穴から出る時にお尻がつっかえる。プーさんを読んだことがある人ならお馴染み過ぎるシーンだ。森もちゃんと百エーカーと言っている。

 私が好きだった台詞は「責任ある大人である(←クリストファーロビンの台詞)前に、クリストファーロビンでしょ(←プーさんの台詞)」というところ。自分を見失うなというメッセージを感じるし、「little brain」でも「big heart」を持っている方が大事と言って確認しているところが、何とも心温まる。
 色々と懐かしくなって、観ている側も子供の頃に引き戻される。大切なものを思い出し、温かい気持ちになる映画だ。


#映画 #感想 #プーと大人になった僕 #プーさん #ユアンマクレガー #クリストファーロビン

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。